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H/PC, P/PC, AutoPC, WebTV, WebPhone と着々とファミリーを増やしつつある WindowsCE OS だが、今後は、Platform Builder という強力なツールの元に、より自由な形・発想の WindowsCE マシンが登場してくると見られている。
例えば、ここで紹介するトラック野郎のための組み込みコンピュータがそうだ。
■ トラックの運行管理という仕事
トラックの運行管理というと、みなさんは一体何を思い浮かべるだろうか?
カーナビみたいなもの?
確かにそれもあるのだが、トラックを運用するには、他にもいろいろな管理が必要になるのだ。
- 何時にどこにトラックがいたか?
- 給油をどのくらい行ったのか?
といった本当の運行管理から、
- 何時に荷物をどこに降ろしたか?
- 荷物はどこに何個ずつ降ろせばいいのか?
といった積荷の管理などまで、さまざまな業務がある。
最終的には、コンビニや自動販売機などからの情報をリアルタイムに受信しながら、次にどこへ補給に行けばよいのかという最適経路がリアルタイムに更新されながら表示されるようになる可能性すらある。
こうした仕事は従来、トラックの中に置いたメモ帳に、ドライバーがいちいち記録することで行われていたのだが、そこはドライバーの性格によってはいい加減な場合もある。
■ 無線技術と WindowsCE で運行管理を自動化
こうした背景の元、WindowsCE を組み込み、GPS のデータを記録蓄積したりしながら、日々の運行記録を行う トラック・コンピュータが登場した。このトラック・コンピュータでは、基地に戻るたびに、蓄積したデータを、無線で自動的に運送会社のサーバーと同期する仕組みになっている。
3月に開発を開始して、とりあえず動いている状態らしい。実際にトラック運行業務で利用する際にはかなりハードなテストをクリアしなければならないため、実際に利用されるのは来年の夏くらいになるだろうとのこと。
以上の仕掛けによって、これまで人手に頼っていた運行管理がより正確に、トラックの運転手はよりサボれなくなってしまうのであった。
■ 今年、組み込み向け市場の花が開くか?
これまで、H/PC と P/PC くらいしか存在しなかった WindowsCE だが、今回紹介したような一風変わった組み込み機器がたくさん展示されていた。今後は、コンシューマー向けでも、同じように、個性豊かなデバイスが登場してくることを望みたい。
パネルに映っているのが、運行管理(ログ) 画面
一日どれだけ仕事をしたかは一目瞭然。
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■ 更新状況
- 1999/06/12 (土) けいたん
Written by けいたん
(C)1999 Windows CE FAN