遂に新機種登場のシャープのテリオス

SHARP Teliosの開発チーム、横井氏に聞く

2000年11月22日版

第5回 第7回 →

 

SHARP 横井氏

■はじめに

 去る10月18日のWorld PC Expo 2000のイベント終了後の話である。 我々WindowsCE FANスタッフは幸運にもTeliosの開発者の一人であるSHARPの横井氏とお話する機会を得た。 筆者は普段からTeliosのHC-AJ2を愛用しているだけに、その開発者の一人の横井氏と話せることは夢のような時間だった。 「この感動を他のCEユーザーたちにも伝えたい!」そんな思いからその際の会話の内容をレビューとする事にした。 以下はそのインタビュー内容からの簡単な抜粋記事である。

■横井氏登場!

 World PC Expo 2000の会場だった東京ビックサイトの近くのコーヒーショップ、そんな場所で今回のお話をさせていただいた。電話でアポをとってからほんの一時間ほど後、イベント会場から新製品のHC-AJ3とHC-VJ2Cを抱えて横井さんは登場された。イベント期間中の中日ともあり、おそらく疲れもピークに達するころであったと思われたが、横井氏は非常に気さくに、かつ丁寧にTeliosの開発に対する熱意、新機種に対するこだわりなどを熱く語ってくださったのだった。

■Teliosに対するこだわり

 「Teliosの特徴は?」と問われると、私でもすぐに「抜群に見やすい液晶、適度なサイズ、スタイリッシュなフォルム」等と色々と挙げることが出来るが、横井氏が語ったTeliosに対するこだわりは「さすが開発者」の一言に尽きるものだった。

 まずはその塗装に関してのこだわりである。今度発売されるVictorのインターリンクを別にすれば、内部までメタリックカラーに塗装してあるのは国内のH/PC機の中ではTeliosだけなのだ。あまり意識して見ていなかったために気付かなかったが、考えてみればこういったこだわりの積み重ねが"Telios=スタイリッシュ”というイメージを作り出しているのだろう。

 さらに感服してしまったのが、機能に対する次の二点のこだわりに関してである。その一点目は“フルリセットしても、システム関連のアップデータを再度更新する必要がない”ということである。これは、「フルリセットを行った際に、再度システム関連のアップデータをインストールするのがとても大変だ」というユーザーからの声を受け、システム関連のアップデーターは残るような仕組みづくりに努めたのだそうだ。

 もう一つは“アップデータや追加のアプリケーションをCE機から直接ダウンロード・インストールできるようにした”というものである。それまでH/PC機の常識だった、母艦であるPC経由のアプリケーションのインストールが、初心者には非常に高いハードルになっていることを一早く察知し、ユーザーの負担の簡略化の為にテリオスサポートステーションでサービスを開始したのだそうだ。この機能によって、TeliosはHARD単体をネットにつないでソフトを落とし、そのままインストールをするというCE機の中では離れ業といえる作業を可能にしたのだ(もちろんアプリケーションにはよるが)。

 上記三つのこだわりは、カタログの製品スペックや雑誌の紹介記事にはなかなか表れないある意味“マニアックな”こだわりである。しかも、それまでの常識を覆すようなサービスには、気の遠くなるような努力が必要となる。こういった、あまり光のあたらないような部分に対するこだわりに向けられる努力は、一見損なようにも思われる。しかし、こういった開発者の方々のこだわりが、ユーザーの使い心地をさりげなく、且つ大幅に向上させているのだ。しきりに感心する私に横井氏は「それがSHARPのモノ作りなのですよ」と笑いながら答えてくださったのだった。

 

VJシリーズは男性向き?

■女性に人気

 そんなこだわりを持って開発されてきたTeliosだが、PC系製品にしては珍しく、女性からも強い支持をえていることで有名である。殊に女性のCEユーザーの層に絞ってみると、Teliosのシェアはダントツだ。横井氏に現在のTeliosユーザーの男女比率を伺ってみると、最近では女性と男性の比率はAJ2で♂:♀=6:4、VJシリーズで♂:♀=8:2ぐらいとなっているそうだ。

 この女性からの人気というものはスタイリッシュなフォルムによる所が大きいのだろうが、AJシリーズとVJシリーズの男女比の差が何故かが気になった。これに関しての横井氏の意見は「VJシリーズは全体の印象がメカメカしいせいではないか?」とのこと。その上、VJシリーズは折り畳んだ時に厚さがあり、持ち歩くバッグとの兼ね合いで、女性はその厚さを嫌ってAJシリーズを購入することが多いという生活スタイルの違いも表れるのかもしれない。

 さらにこのときの話で興味深かったのは、「女性は割り切り上手である」という横井氏の発言だった。男性はPCのヘビーユーザではなくても「もしかしたら使うかもしれない…」という考え方で、通常のPCを購入することが多い。これに対して女性は「自分が特に使うのはメールとWEB閲覧のみ」と割り切ってCE機を購入することが多いのだという。確かに女性に比べて割り切るのが下手な事はまま感じることがある、と男性代表として勝手に納得してしまった。

 

終わりに

 会話中に筆者自身がHC-AJ2を愛用しているという話をすると、こちらが恐縮してしまうぐらいに感謝されてしまった。こちらとしては、こんな忙しい時期に時間を取っていただいたことと、自分の愛機Teliosを生み出していただいたことだけで感謝しきりだというのに!

 今回のインタビューの端々から伝わってきたSHARPのユーザーマインドによる製品作り。 「そ、そんなところまで・・・」と正直思ってしまうような細かいところにまで、気を配って作られている事がわかり、改めて自分の使用しているマシンに対する愛着が増してしきてまった。 マイクロソフト社によるH/PC2000のリリースにあわせて、Teliosの新機種も発売されてはいるが、現在使っているこのマシンを、作り手側の愛情に負けないぐらい愛用していこうかなぁとこのコラムを書きながら思ったのだった。

 

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  • 2000/11/26 ヨースケ

    Written by ヨースケ

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