そこが知りたい! ここが気になる 大反響「シグマリオンIII」10の秘密

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2003年4月23日(水)版

そこが知りたい! ここが気になる 大反響「シグマリオンIII」10の秘密

【業界最速レポート】高精細モニタでさらに進化したシグマリオンIII

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男性の手のひらの上なら楽々乗ってしまう

■ スゴイぜ! シグIII (シグマリオンIII)

 未だに多くのユーザーから支持されている、キーボード内蔵の小型ハンドヘルド機「シグマリオン」シリーズの最新機種「シグマリオンIII」が発表された。発表直後から、WindowsCE FANへのアクセスも殺到し、目下最高アクセスを記録中だ。

 確かにシグマリオンIIIは、多くのモバイルノートや、ハンドヘルド機を使い倒してきた筆者からみても、かなり魅力的なマシンだ。外出の多いビジネスマンは言うに及ばず、自宅用にちょっとしたメールマシンがほしいといったようなパーソナルな用途にも十分応えてくれる。出張に持っていって、報告書作成やメールの確認に使ってもいいし、個人の小旅行で日記をつけるのもいい。旅先でのインターネットでのニュースチェックも快適にこなせるし、退屈したら音楽を聴くのもいい。今や友達との雑談に、ビジネスに欠かせない MSN Messengerだって、シグマリオンIIIなら快適に利用することができる。発売元のNTTドコモが4月1日から開始したPHSの定額サービス「@FreeD」と組み合わせれば、あなたももうユビキタス。モバイラーを超えて、どこでもインターネットと融合した、快適ライフを体験することができる。

 しかし、シグマリオンIIIはまだ未発売で、店頭で触ってみることができない。
 というわけで、WindowsCE FAN ユーザーの
 「もっと情報がほしい! もっと詳しく知りたい!」
 という声にお応えして、みんなが気になる「シグマリオンIII」の疑問と現時点での調査結果あるいはWindowsCE FANスタッフの予想をずばりまとめてみたぞ。

■ ここが知りたい! シグマリオンIII

画面は広いが、大きさは従来のシグマリオンと同じ
大きく感じるのはその性能からくる錯覚だ。

  1. シグマリオンIIIは、ワイドVGA液晶搭載で、本体サイズは大きくなった? それともコンパクトになった?

     シグマリオンIIIは、従来のシグマリオンIIの2.5倍解像度の液晶パネル (800x480)を内蔵している。これはインターネットが急速に普及した5年くらい前のモバイルノートの性能と同等。一方で、ここに注目すると、シグマリオンIIIがノートパソコンのように重たくて、大きなマシンになってしまったと早とちりしてしまう人もいるかもしれない。

     しかし、実際のシグマリオンIIIは、こうした高精細 半透過型カラーTFT液晶を内蔵しながら、なんと本体サイズは縦に 1cm 長くなっただけ。逆に、厚みは従来よりも6mm も薄くなっている。6mm というと大したことがないように感じるが、従来機からすると、22% も薄いのだ。

     シグマリオンIIIの写真を見ると、薄くて平べったい本体デザインのせいで、どうしても、ノートパソコンを連想してしまう。しかし、そのサイズは従来のシグマリオンII並み。そして、ノートパソコンに比べると圧倒的に小さく軽いのだ。従来のシグマリオンIIの軽さとコンパクトさを愛していたユーザーも、実物を見れば納得してもらえるだろう。

    【従来機等のサイズ比較】
     - sigmarionIII 189W×117D×21H(突起部除く)
     - sigmarionII 189W×107D×27H(突起部除く)
     - Jornada720 189W×95D×34H
    ※ 単位は mm


  2. シグマリオンIIIの液晶は見やすい? 日中野外での視認性は向上したか?

     頑張って早めに仕事を終えた昼下がりの公園のベンチ。
     ちょっとお洒落なオープンカフェ。
     ほっと一息つけた旅先の庭園。
     道に迷った炎天下の路上。

     多くの情報を詰め込めば詰め込むほど、シグマリオンIIIのような小型のハンドヘルドは、日常のさまざまな場面で活躍してくれる。CF型のPHSカード「P-in」シリーズを使えば、初めて買ったその日から、インターネットに接続してさまざまな情報にアクセスできる。

     しかし、残念なことにこれまでに登場したノートパソコンや、ハンドヘルド機は、上記にあげたような日中野外に近い環境では、液晶が暗く、ほとんど実用に耐えなかった。大容量バッテリにまかせて、強力なバックライトを使えるノートパソコンなら、工夫次第で使えるが、省電力が求められるハンドヘルド機では、せっかく集中して考えたり、レポートを書いたりできる環境で活躍してくれなかった。従来機 シグマリオンIIでも、同様だ。

     今回発表された「シグマリオンIII」では、液晶パネルに最新の「半透過型カラーTFT液晶パネル」を採用している。これは、2003年3月に発売されたカシオの Pocket PC 2002「CASSIOPEIA E-3000」や、日本hp「iPAQ Pocket PC H3900」シリーズで採用されているもので、室内でも、屋外でも高い視認性と美しい表現力を得られるように、改良された液晶パネルだ。実際「シグマリオンIII」を屋外に持ち出して確認したわけではないが、このおかげで、屋外での視認性もかなり期待できる。

     これで、日中外出の多いビジネスマンも、どこでも快適に予定や地図を確認したり、仕事ができるのではないだろうか。購入したら一番にレポートしたいポイントだ。


  3. え? Pocket Excelはなくなったの?

     初代シグマリオン、シグマリオンIIは、Pocket Office (Pocket Word、Pocket Excel、Pocket PowerPoint、Pocket Access) というアプリケーションを内蔵していた。一言で言えば、ビジネスに欠かせないWord文書、Excel文書を開いたり、作成したりすることができた。これが魅力で、シグマリオンを買った、というユーザーも少なくないだろう。

     ところが、今回のシグマリオンIIIのスペック表をよくみると、「Pocket Excel」の文字がない。ビジネスソフトとして最もポピュラーともいえる「Microsoft Excel」のミニ版だけに、どうして削られてしまったのだろうか、と残念に思う人もいるだろう。

     NTTドコモが調査した結果によると、シグマリオン/IIの機能であまり使われなかったものに「Pocket Excel」でのExcel文書の「作成機能」があるという。つまりメールに添付されたExcel文書を開きたいというニーズは強い反面、Pocket Excelでバリバリ 表を作っているというユーザーが少なかったわけだ。

    Excel文書のグラフ表示をサポートしたシグIII

     こうした調査結果を元に、新しいシグマリオンIIIでは、Excel文書をほぼ完璧に表示できる高機能なビューワー「Picsel Browser」が搭載されている。例えば下記の写真をみてほしいのだが、Excel文書をこの「Picsel Browser」で開いたところだ。画面の解像度が上がったことで、より広いシート範囲を見ることができる上に、従来の Pocket Excelでは存在することもわからなかったグラフが見事に表示されることがわかるだろう。

     一方で、少数とはいえ、Pocket Excelを使っていたユーザーもいるだろう。NTTドコモでは、そうした声が強ければ、同社のホームページで、追加のアプリケーションとして、Excelライクな表計算ソフトを用意する可能性もあるという。Windows CE OS用の表計算ソフトとしては、Spread CEという優れたソフトもあり、こうしたソフトのシグマリオンIII版を、NTTドコモが提供してくれれば、Pocket Excelがバンドルされていないことなど、まったく気にならなくなるだろう。


  4. シグマリオンII に内蔵されていたATOKは、IIIには内蔵されないの?

     シグマリオンIIで人気があった内蔵ソフトに日本語入力ソフト「ATOK」があった。パソコンで ATOK を利用しているユーザーなら、その慣れ親しんだ操作をどこでも使える魅力があった。しかし、残念ながら、今回発表されたシグマリオンIIIのスペック表にも、発表会場に展示されていたサンプル機にも「ATOK」は入っていなかった。

     WindowsCE.NETになって、バンドルされている日本語IMEの性能もバージョンアップしているとはいえ、Pocket PC用のIME「ATOK for Pocket PC」の完成度を見ていると、やはりシグマリオンIIIでも「ATOK」を使いたい。

     NTTドコモの頑張りどころか、ジャストシステムの頑張りどころかは不明だが、シグマリオンIIIのROMに空きがあるなら、ぜひ「ATOK」をバンドルして出荷してほしいところだ。シグマリオンIII、あちこちこだわって頑張って作られているのだから、ここもぜひ期待しているぞ。


  5. 付属ソフトは、全部 ROM に入っているの? PCからインストールするの?

     Pocket PCや、Palm互換のクリエなどを買うと気がつくのだが、カタログで歌われているソフトには、ROMに内蔵され、電源ONと同時に使えるものと、母艦パソコンと接続して、わざわざインストールしてやらないと使えないソフトがある。特に、内蔵メモリが16MBしかないクリエだと悲惨で、メモリースティックなしには標準でバンドルされるアプリケーションの1/3もインストールすることができない。(さらに言えば、メモリースティックがあっても普通のレベルのユーザーでは全てをインストールするのは困難だ)。

      この点、シグマリオンIIIはまったく心配が要らない。すべて、ROM に書き込まれているため、シグマリオンIIIを購入して、その場で電源を入れればすべての機能を使うことができる。もちろん、パソコン経由でアプリケーションを追加することもできるし、シグマリオンIIからの伝統である「MobileCustom(モバイルカスタム)」というNTTドコモの提供するインターネットサイトから、シグマリオンIII単体でアプリケーションをダウンロードし、インストールすることもできるようになっている。

    ゼロハリじゃなきゃ嫌?
    シグIIIの実物の高い質感を見れば納得だ。

  6. ゼロハリバートンじゃなくなったのはどうして?

     シグマリオンIIIは、初代シグマリオン、シグマリオンIIで好評を博したシルバーのゼロハリバートン社のデザインではなくなった。色調も一転して、黒ベース。高級感のある質感は変わらないが、イメージはかなり変わった。どうして変える必要があったのだろうか。

     NTTドコモの開発責任者である入鹿山氏の弁を引用すれば、それは、
     「本体を薄型にしたことで、ゼロハリバートンデザインが浮いてみえた」
     ことにあるという。ゼロハリバートンのデザインには確かに重厚感があるが、今回の薄いシグマリオンIIIのイメージには合わないというのは事実だろう。

     一方でシルバー系の明るい色調は残してもよかったのではないかと思う。実は、シグマリオンIIでは、発売後に、限定色で青や黒系のカラーバリエーションモデルも発表されている。今回も従来機同様、順調に販売を伸ばせば、こうしたカラーバリエーションモデルも登場すると思われる。しかし、これだけの高性能をもっているシグマリオンIIIを、それだけの理由で待つはあまりにももったない気がするのも事実だ。


  7. バッテリ駆動時間は? 実用性はどうなの?

     カタログ記載のシグマリオンIIIのバッテリ駆動時間は、輝度最小限で8時間。従来機並みだ。実際にはバックライトを併用するために、キーボードをバリバリに使って、メモを取っているときであれば、4時間強なのではないかと思われる。これでは、最近の Centrinoノートパソコンに比べて大きなアドバンテージがない。

    これが大容量バッテリだ。
    標準品の2倍の容量を誇る。
    しかも意外に軽い!

     しかし、特筆すべきはここからだ。
     なんと、シグマリオンIIIには、容量2倍の大容量バッテリがオプションで用意される。これを使えば、バッテリ持続時間は2倍。価格や重量は不明だが、発表会場で実物を触ったときには、大容量バッテリ搭載のシグマリオンIIIの重量はかなり軽く感じた。後は価格次第だが、とりあえず自分がヘビーユーザーだと思ったら、デフォルト買っとけ!といえるものだ。

     NTTドコモによれば、この大容量バッテリ、実は、定額制のPHS通信や、無線LANのホットスポットサービスを活用したいユーザーのために用意したもののようだ。徐々に広がりつつあるホットスポットサービスと組み合わせれば、大量のメールを受け取る人や、高速インターネットでストレスフリーにインターネット上のニュースを読みたい人などにも便利だろう。


  8. P-in以外の通信カードもサポートしている?

     シグマリオンIIIでは、CF型のPHSカード「P-in」や「@FreeD」対応カードはもちろんのこと、携帯電話のパケット通信「DoPa」や、FOMAにも標準で対応する。CF型カード以外を利用する際には別売の通信ケーブルが必要になるが、ドライバは標準で内蔵されているようだ。さらに、新規のドライバが必要な通信端末については、同社の「mobileCustom」上で無償配布される予定という。

  9. 気になる値段はいくら?

     シグマリオンIIの初登場価格は、\54,800。すぐに 5万円前半に下がって、多くのユーザーを魅了した。今回、液晶パネルが 800 x 480 のワイド液晶に変更されたり、CPU が一気に 400MHz の最新プロセッサ PXA255 になったり、内蔵メモリが 2倍の 64MB になったり、SDIO対応スロットが追加 (CF TypeIIスロットとあわせて2スロット) になるなど、コストアップの理由には事欠かない。

     それにもかかわらず、NTTドコモが目指すのは、従来のシグマリオンIIと同じ「5万円台」というアグレッシブな価格だ。こうした機器は「6万円を超えたら売れない」という法則があるのだそうで、シグマリオンIIIでは、さまざまなコストダウンを図って、5万円台を実現していくという。

     東芝の Pocket PC GENIO e550G や、ソニーの CLIE PEG-NZ90 など、いまどきのPDAは、軒並み6万円を超えるものもが少なくない。おまけに店頭ではこうした機種がよく売れている現状もある。こうした中にあって、従来のユーザーに優しい価格帯を狙ってくるのは、やはりNTTドコモのスゴ味というべきか。


  10. 気に入った! いつから買えるの?

     WindowsCE FAN の掲示板の人気集中振りを見るまでもなく、シグマリオンIIIの人気は高い。初期ロットは間違いなく即効完売。ゲームボーイアドバンスSP状態になるだろう。シグマリオンIIIを狙っているライバルを蹴落として、ゲットするためには、予約や発売開始をいち早く知りたいところだ。

     現時点でのシグマリオンIIIの発売時期は「早くても5月下旬」とのこと。発売日はまったく未定の状態であるという。

     ちなみに、WindowsCE FANでは、発売日や価格情報について入手でき次第、お知らせしていく予定なので、ぜひこまめにチェックしてほしい。

シグマリオンIIIをデモする、開発責任者の入鹿山氏。
シグマリオンIIIはこんなにコンパクトだ。

■ 終わりに

 携帯用のPDAとしては、Pocket PC 2002がある意味完成されたものになってきているが、その一方で、コミュニケーションインフラとしてのメールや、メッセンジャーの重要性はどんどん高まっている。筆者自身も普段の仕事でメールや、メッセンジャーを利用しない日はない。逆に言えば、この2つさえ何とかなれば、映画館で映画をみてようが、北海道に旅行に以降が、日本海で温泉につかっていようがまったく支障がない。携帯電話では、メールのチェックや、最低限の返事は書けても、ビジネスを動かせないが、シグマリオンIIIなら十分な仕事ができる。

 その意味で、兼ねてからうわさのシグマリオンIIIには期待していたが、発表会でみたシグマリオンIIIの出来は、その予想をはるかに上回る出来である。NTTドコモの「シグマリオンIII開発中」発表から早1年、もしかして「シグマリオン」じゃなくなったのではないかと思ったこともあったが、それだけに強力にパワーアップして、使い勝手が向上した「シグマリオンIII」は何が何でも発売日に入手したいと思っているところだ。



そこが知りたい! ここが気になる 大反響「シグマリオンIII」10の秘密

Reported by けいたん


Last-modified: Sun, 24 May 2009 23:45:30 JST (3104d)