続・そこが知りたい! ここが気になる 「シグマリオンIII」さらに10の秘密

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2003年4月25日(金)版

続・そこが知りたい! ここが気になる 「シグマリオンIII」さらに10の秘密

【業界最速レポート】高精細モニタでさらに進化したシグマリオンIII

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まるでWindows XPの画面をみているような
Messengerを起動した画面

■ はじめに

 前回の「シグマリオンIII 10の秘密」では非常に多くのアクセスをいただいた。とともに、さらに追加の質問をいただいた。ということで、発売前なので、なかなか不明な点が多い中ではあるが、シグマリオンIIIにまつわるさらなる疑問に、今入手できている限りの情報をお知らせしたい。

■ 続・シグマリオンIII 10の秘密

  1. H/PC2000のソフトは使える? Pocket PCのソフトは?

     シグマリオンIIIの購入を決めた人にとって、気になるのがやはりこの点だろう。初代シグマリオン、シグマリオンIIと愛用してきているユーザーにとっては、自分の慣れた多くの優秀なオンラインソフトを、シグマリオンIIIでも使いたいと思うのは当然だ。実際のところ使えるだろうか?

     シグマリオンIIIは、CPUが、従来のMIPS系VR4131から、ARM系のPXA255プロセッサに変更された。このため、シグマリオンIIで使っていたソフトを、そのままシグマリオンIIIにインストールしても絶対に動かない。

     しかし、シグマリオンII上で使っていたソフトなら、多くの場合、ARM系のCPU用のものも存在している。こうしたソフトが、シグマリオンIII上で実際にどの程度動くのか、発売されたらじっくり検証してみたい。


  2. PowerPointのファイルを見ることは出来る?

    PowerPointプレゼンテーションファイルも
    驚くべき表示再現性

     今やあらゆる業界でプレゼンに利用されているPowerPoint形式のプレゼンテーション。ビジネスマンなら、メールの添付ファイルで受け取ることも多いし、自らプレゼンテーションを行うことも多いだろう。このため、PowerPoint形式のプレゼンテーションファイルをモバイル環境でも使いたいというニーズは多い。

     こうした用途のために、シグマリオンIIIには「Picsel Browser」が標準で搭載されている。この「Picsel Browser」は、従来の Pocket PowerPoint よりも高機能な表示機能を持っているようだ。展示会場に用意されたデモファイルでしかチェックしていないため、細かい再現性まではわからないが、下記の写真のように画像や文字フォントサイズ、背景図形などを全て忠実に再現しているぞ。


  3. シグマリオンIIIのソフトはどこで入手できるの?

    母艦パソコンなしに、シグマリオンIII単体で
    追加ソフトを入手可能

     シグマリオンIIIはいわゆるマイクロソフトの「H/PC」ではない。OSには、Windows CE.NET Version 4.1 を利用しているが、その上に乗っているライブラリは、NTTドコモ独自のものだ。いわゆる他の企業が互換機を作ったりはできないわけだ。

     このため、1,200本を超えるWindowsCEソフトのうち何本が、シグマリオンIII上で実際に使えるかわからない。しかし、NTTドコモでは、シグマリオンIII用のソフトを積極的に配信していく用意があるという。ソフトは、シグマリオンIIのときから標準で内蔵されている「mobileCustom(モバイルカスタム)」上での配布を予定しており、初めは無料のものをメインに配信していくという。

     将来的には、シェアウェアや、市販ソフトも、「mobileCustom」上で配信できるように用意していくという。





  4. シグマリオンIIIのソフトを作りたいんだけど?

     上記の疑問にも関連するが、シグマリオンIIIは、ある意味NTTドコモ規格の製品だ。その意味で、OSこそ、Windows CE.NETだが、その上でアプリケーションを作るには、iモードや、FOMAと同じで、専用の SDK (Software Development Kit) が必要となる。NTTドコモによれば、このSDKの配布を現在前向きに計画中という。

     シグマリオンIIIは、小型で強力、おまけにリーズナブルな価格設定で、人気間違いなしの端末だけに、早く日本のモバイルソフトの開発者向けに配布を行ってほしいものだ。できれば本体の発売前にもダウンロードできるようにしてほしい。


  5. 使える周辺機器には何がある?

     シグマリオンIIIでは、従来の CF TypeIIスロットに加えて、SDIO規格のスロットが標準で搭載され、2スロットマシンとなった。CF TypeIIスロットでは、ドライバさえ提供されれば無線LANカードが利用できるほか、SDIO用のBluetoothカードなども利用可能になるかもしれないという。

     もっとも現時点で、NTTドコモが想定しているのは、

     CF TypeIIスロットに「@FreeD」対応の通信カード
     SDIOスロットには、「SDメモリ」カード

     という構成だ。これによって、大きな添付ファイルがあっても、自動的にSDメモリカードに蓄えることができる。しかも、通信料は定額制なので、ダウンロード時間を気にする必要もないのだ。


  6. キーボードの使い勝手は?
    シグマリオンIIゆずりの14.1mmキーボード

     シグマリオンIIIは、両手でタッチタイプが可能な 14.1mm幅のキーボードを搭載している。形状、配列、サイズは、従来のシグマリオンIIと同じものだ。

     一方で、シグマリオンIIのときに、ちょっとやわらかい印象のあったキーボードの土台は、従来より固めになってタイピング時の安定感は増した印象がある。従来のシグマリオンIIでは強いタイプ圧力で使い続けると、一部のロットでキーボードが傾くケースがあったそうだが、今回のシグマリオンIIIでは「そういう現象はおきないようにした」とのこと。

     「(メールのために)両手で快適にタッチタイプができること」

     という初代シグマリオンの開発コンセプトは、シグマリオンIIIでも着実に進化しながら受け継がれている。


  7. もちろん、MP3をステレオで再生できるよね?

     ここ1年〜2年で、PDAの利用用途としてかなり定着したもののひとつに音楽や動画の再生がある。映像は容量の関係もあり、万人向けというのは難しいところがあるが、Windows Media や、MP3形式の音楽を楽しむのはすっかりポピュラーな利用方法といえる。

     シグマリオンIIIでは、もちろん、最新版の Windows Media Player 8.5 を搭載し、音楽の再生はもちろん、動画の再生にも対応している。実は初代シグマリオンは、ヘッドホンジャックがモノラル。音楽再生には向かない面があったが、シグマリオンIIIでは、シグマリオンIIと同様、もちろんステレオ化されているぞ。メールに、インターネットに、メッセンジャーに、Windows Media Plyaer と、PDAに多くを求める人でも安心だ。


  8. 最近流行のボイスレコーダーとして使えない?
    強力なボイスレコード機能

     プロセッサが高速になり、バッテリ容量が拡大してきたことで注目されているのが、音声のデジタル録音機能だ。店頭では各社のボイスレコーダーが一等地に並んでいる。主にインタビューワーや、作曲家など一部のユーザー層で使われてきていたものが、普通のビジネスマンでも利用するものになってきているのだ。

     最近では、ソニーのビジネス向けクリエ「PEG-TG50」などで録音ソフトが搭載されている。シグマリオンIIIでは、この録音機能がソフト面だけでなく、ハードウェア面でも強化されている。まず、ソフトの面だが、メモリカードへの直接書き込みに加え、過去の録音ファイル一覧、ボリュームの調整などもすべて一覧することができる。

     しかも、シグマリオンIIIには、専用のマイクジャックも内蔵されている。ここに小型のマイクを搭載すれば、シグマリオンIIIで議事録を取りながら、同時に会議の模様を録音なんてこともできるかもしれない。内蔵されているマイクだと、キータイプの音しか聞こえないが、マイクジャックを用意することで、より鮮明で聞き取りやすい録音が可能になりそうだ。

     また、録音しているというと、まだなんとなく心理的に話しづらい人もいるだろう。そんなときにシグマリオンIIIだったら、録音していると意識させずに、自然な形で会議や、インタビューを進められそうだ。


  9. オレ、ドコモユーザーじゃないんだけど?

     「PDAを発売」といって連想するのは、一般的にはやはりNECとか、シャープとか、ソニーといったメーカー企業だろう。それに対して、シグマリオンIIIは NTTドコモという通信キャリアが発売しているところが一風変わっている。

     このため、シグマリオンIIIでは、NTTドコモの通信端末しか基本的にはサポートしない。例外は、無線LANカードで、ホットスポットの利用者向けにドライバ等を提供していく用意があるという。Air H''等を利用しているユーザーでも、シグマリオンIIIを利用したいと思うかもしれないが、この場合は、同じ定額制のPHS通信サービスである「@FreeD」に乗り換える必要がある。


  10. シグマリオンIIIのライバル機は?

     シグマリオンIIIの発表会での質疑応答で「シグマリオンIIIのライバル機は?」との質問に、NTTドコモの回答は「ライバル機はありません」というもの。現在、日本ではキーボード付のハンドヘルドというと、実質シグマリオンIIだけになってしまっている。このため、同じ H/PCというジャンルで見たときに、確かにライバルはいない。

     少しカテゴリを広げると、最近市場が拡大しているミニノートがある。例えば、WindowsCE FANでも紹介するたびに注目を集めている、ソニーの「バイオU」やビクターの「InterLink」シリーズのような製品だ。しかし、これらの製品は、OS に Windows XPを搭載し、価格もシグマリオンIIIの2倍〜3倍の価格となっている。また、瞬間起動、瞬間オフという機動力はやはり WindowsCE.NETを採用したシグマリオンIIIならではのものだ。こうした点から、NTTドコモでは「ライバルはいない」と言い切っているのだろう。

     ユーザーの視点で見ると、キーボード付のPDAという観点では、シャープのLinuxザウルス「SL-C700」や、ソニーの CLIE PEG-VX70, NZ90, TG50といった製品が挙がってくる。しかし、キーボードこそついているものの、これらのPDAのキーボードと、キーピッチが 14.1mmあって、慣れれば快適にタッチタイプが可能なシグマリオンIIIとは厳密には同じカテゴリではない。ただ、価格的にも5万円〜6万円台で、ネットに接続できる小型ハンドヘルドという点では、おそらくこのあたりがユーザー心理的にはライバル機と呼べるのではないだろうか。

■ 終わりに

 NTTドコモのシグマリオンIII発表会の写真を整理しているだけで、早く製品がでないかとワクワク感が止まらない。シグマリオンIIをはじめてみたときも、そのスピードや、小さいのに十分使えるタイプ性能に驚嘆したが、シグマリオンIIIの興奮の方がずっと上だ。
 薄くてスマートな第一印象、世界初搭載という「Picsel Browser」の機能や、大容量バッテリをオプション化した本気度など、NTTドコモの開発担当者の意気込みがビンビン伝わってくる。

 他のキャリアや、メーカーでも、ぜひ、こうした気合の入ったマシンをぶつけてきてほしいものだ。



続・そこが知りたい! ここが気になる 「シグマリオンIII」さらに10の秘密

Reported by けいたん


Last-modified: Sun, 24 May 2009 23:45:30 JST (3099d)