iAnywhere (アイエニウェア・ソリューションズ) データベース統合パッケージ「SQL Anywhere Studio」

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2003年9月6日(土)版

iAnywhere (アイエニウェア・ソリューションズ) データベース統合パッケージ「SQL Anywhere Studio」

モバイル・データベースの本格導入時代到来

 ↑↑↑PDA Solution2003↑↑↑ 


■ モバイル・データベースはこれからのソリューションのトレンド

 今年で第2回目となる「PDAソリューションフェア2003」が有楽町・東京国際フォーラムで開催された。さまざまなPDA関連デバイスや、技術、ソリューションが展示される中でも、いくつかのトレンドが見られたように思う。

 その中でも、業務向けの Pocket PC / Windows CE を利用したソリューションのコア・トレンドとも言えるものが「モバイル・データベース」だ。昨今の Pocket PC のCPU性能は、単純にクロックでは 400MHz に達する。5年前の Pentium II 400MHz とは単純に比べられないものの、カタログ値で 10時間前後というバッテリ駆動時間を組み合わせれば、これまでノートパソコンで「我慢」していたり、「高価な」ハンディ・ターミナルを導入していた現場の多くで、十分に活躍することができる。実は、2年〜3年前くらいから、「モバイル・データベース」のソリューションは、は要素的には揃っていたといえるのだが、なかなか現場の実情に経営層がついていけなかったり、新しいものへの抵抗感、モバイル・データベースの実績が少ないといった事情もあり、爆発的な普及には至っていない。

■ モバイル・データベース市場シェア伸ばすアイエニウェア

 しかし、そうした間にも、「モバイル・データベース」技術、ソフトを手がける企業の中には、徐々に実績を積み、製品の完成度を高め、サポート力を強化してきた企業がある。その中の代表的な1社が、今回紹介する「SQL Anywhere Studio」を販売する iAnywhere(アイエニウェア・ソリューションズ株式会社)である。

 同社のデータベース統合パッケージ「SQL Anywhere Studio」は、Gartner Dataquest社の調査では、全世界ベースで 2001年度にモバイル・データベース市場の実に73%、700万ライセンスを出荷している。同じ、2001年度の日本市場の統計でも、55万ライセンス以上を出荷しているという。

↑SQL Anywhere Studio紹介パネル↑
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↑Manage Anywhere Studio紹介パネル↑
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■ サーバーもモバイルも同じデータベースファイル形式

 同社のモバイル、ワークグループ、組み込み向けデータベース統合パッケージ「SQL Anywhere Studio」にはいろいろな特徴があるが、その中でも思想的に貫かれているのが、モバイル環境でも、サーバーとまったく同じ本格的なデータベース・エンジンを持たせる(同じDBMSを使っている)、という点だ。このため、「SQL Anywhere Studio」には、サーバーとモバイル間を同期するためのさまざまな管理ソフトも含まれているが、極論を言うと、Pocket PC上で動かした「Adaptive Server Anywhere (SQL Anywhere Studio パッケージ中のデータベース機能)」のデータベースファイルと、ログファイルを、「エクスプローラ」を利用して、そのままメモリカード等にコピー。そして、サーバー機のローカルフォルダにコピーしてやれば、そのログファイルをそのまま取り込めるほど、共通性が高いという。実際には、モバイルデータベースで、サーバーデータベースを上書きすることはないので、後述する同期ソフトを利用した「同期(シンクロ)」というのが現実解になるわけだが、モバイルを特殊扱いしないアーキテクチャは、癖の違いからくる開発時のトラブルを防ぐばかりでなく、大切な基幹データベースを運用する上での万一のトラブル時の対応にも心強さを与えてくれる。

■ 多段の同期構成、他社製データベースとも同期可能な柔軟な構成

 iAnywhere の中で、代表的な顧客はどのような事例に「SQL Anywhere Studio」を利用しているのだろうか。今回の取材の中では、某ガソリンスタンドチェーン、ブランド品大手のC社を例に説明をいただいた。

 ガソリンスタンドの例では、現場で料金計算をするPOS端末の中に「SQL Anywhere」製品が動作しているという。このデータは POS端末に一度蓄積された後、店内で、その店舗のパソコン上で動作する「SQL Anywhere」上に蓄積される。そして、夜間になると、全国の店舗パソコンから、データがセンタのデータベースサーバーに送信され、売上としてまとめられるというものだ。

 ここでは、

 POS端末 → 店舗パソコン → センタデータベース

 という階層構成になっている。
 ただし、小規模店舗などでは、

 POS端末 → センタデータベース

 という、店舗パソコンを介さない形式のデータベース接続形式もサポートしているという。従来、前者の構成であれば、Oracle や Microsoft SQL Server とモバイル向けのデータベースの間でも、パッケージものの同期ソフトを入れたり、店舗向けの専用ソフトウェアをコーディングすることで対応することもできた。しかし、前者のような形式でも、後者のような形式でも、特殊なアプリケーションを必要とせず「SQL Anywhere Studio」パッケージだけで、純正構成で対応できるという点が、iAnywhereの提供するソリューションといえるようだ。

 C社では、ここまで複雑な例ではないというものの、Pocket PCのビジュアル端末としての性能をうまく使いこなしている事例だという。同社の場合は、既存の顧客が来店すると、店舗の販売員が素早く顧客名を端末に入力。そうすることで、端末上に過去に、お買い上げいただいた製品一覧が表示される。これを顧客対応に活用しているというものだ。特筆されたわけではないが、顧客が入店して、販売員の元にくるまでの、数秒間に、過去の購入履歴、応対履歴を参照できる高速レスポンス性が、このシステムの要になっているわけで、同社の「省リソース・超高速RDBMS」を体現するような利用方法になっていることは間違いない。

↑MobileLink紹介パネル↑
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■ Mobile Link 同期スクリプト自動生成、

 また、具体的な社名等は教えてもらえなかったが、センタには既存のOracleデータベースがあったが、支店のパソコン、店頭のPOS端末には、「Adaptive Server Anywhere」や「Ultra Light」といった「SQL Anywhere Studio」パッケージ製品のパーツを採用しているところも多いという。

 既存のデータベース・システムに、柔軟にモバイル向けのソリューションを加えていける点も、「SQL Anywhere Studio」の魅力となっているようだ。

 こうしたビジネス要件上の魅力が、開発者に負担にならずに使えるように「SQL Anywhere Studio」に用意された機能が「Mobile Link」と呼ばれる同期(シンクロナイゼーション)テクノロジだ。前述したように、Oracle、Microsoft SQL Server は言うに及ばず、IBM DB2 や、その他 ODBC経由で利用できるデータベースサーバーならば、どんなデータベースサーバーとでも、Pocket PC、WindowsCE.NET製品などを同期させることができる。

 また、同期用のスクリプト生成も、実際のSQL文を利用すれば簡単に生成することができる。さらに、開発・運用者向けの支援機能としては、同期統計情報のレポート機能や、ネットワークエラー情報のログ出力、さらにエラー情報のリモートでの集中管理機能などが揃っていることがあげられる。このあたりについては、詳細のご説明はいただかなかったが、いずれも、大規模データベース・システムの設計や、運用者ならば、ありがたみがよく分かるのではないだろうか。(ちなみに筆者も本業で 400台近いサーバーを管理しているのでよく分かる)


■ Adaptive Server Anywhere の多彩な開発ツールサポート

 最後に、「SQL Server Studio」パッケージに含まれる中核製品「Adaptive Server Anywhere」がサポートする開発ツールを紹介したい。下記のようなクライアント・サーバーインターフェース、プログラミング・インターフェースを備えている。おそらくデータベースを利用したプログラミングができるSE/プログラマなら、下記のいずれかは利用したことがあるだろう。

  1. ODBC
  2. OLE DB
  3. JDBC
  4. Embedded SQL
  5. Sybase Open Client
  6. Adaptive Server Anywhere.NET
  7. OLE DB.NET
  8. ODBC.NET

■ 終わりに

 スーパーや、コンビニのPOS端末が、単なるバーコード・リーダーの域を超えて、在庫管理、仕入れや、経営判断に直結するビジネス・インフラストラクチャになってから、すでに10年以上の時が流れた。中身はほとんどパソコン (Windows、Windows CE製のものも多い) で、かなり大掛かりなものも増えてきたが、一方で、ここ数年で、同じことが Pocket PC や、Windows CE.NET端末でも可能になってきた。

「SQL Anywhere Studio」をサポートする開発環境

 こうした Pocket PC や Windows CE.NETベースの端末を利用/あるいは導入したユーザーが口々に揃えて言うのは、「確かにパソコンほど万能ではない。かといって、不便なほど単機能ではなく、軽くて、分かりやすくて、導入した現場の評判はかなりいい」ということだ。従来から、業務用ターミナルなどを導入している現場で、今ひとつ業務の効率化が図れていないという場合は、Pocket PC に組み込まれているインターネット接続機能や、CFスロット、大容量バッテリなどを組み合わせて、より軽快な業務のための統合環境を構築してみてはいかがだろうか。現場が変われば、業績もあがり、その企業の人々はみんな幸せになれる。そのための投資に踏み出してもいい時代に、やっとなったといえるのかもしれない。

 末筆ながら、展示中のお忙しい中、長時間の取材に対応していただきましたアイエニウェア・ソリューションズ株式会社に感謝いたします。



iAnywhere (アイエニウェア・ソリューションズ) データベース統合パッケージ「SQL Anywhere Studio」

Reported by けいたん


Last-modified: Sun, 24 May 2009 23:45:30 JST (3488d)