あの興奮が手のひらでよみがえる!「MSX PLAYer」

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2003年12月5日(金)版

あの興奮が手のひらでよみがえる!「MSX PLAYer」

往年の名作ゲームやBASICでのプログラミングをPocket PC上で楽しもう!


■マイコンという言葉が使われていた時代

MSXとは、国内の電機メーカーがそれぞれ独自アーキテクチャのパソコンを発売していた1980年代の初頭、アスキーとマイクロソフトによって提唱された8ビットマシンの統一規格である。この規格にはソニー、東芝、松下電器、日立といった国内大手メーカーがこぞって賛同した。当時、今日における“Windowsが動作するパソコン”のように、街の電機店の一角にMSXコーナーが設けられ、対応ソフトも数多く発売されたことを覚えている方も多いのではないだろうか。1991年に最後のMSX(MSX turboR規格のPanasonic「FS-A1GT」)発売されてから10年以上が経過した今日においても、MSXを愛して止まないファンは多く、インターネット上でもその活動を垣間見ることができる。

MSXを生み出したアスキーは、今年で誕生から20周年を迎えるMSX関連のさまざまな催しを2002年から行っている。その一環として、2003年12月3日にアスキーから発売されたMSX専門誌『MSX MAGAZINE 永久保存版2』には、Pocket PC上でMSXのソフトウェアを再現する「MSX PLAYer」が収録されている。

■MSX PLAYerってどんなソフト?

MSX PLAYerは、いわゆる“エミュレータ”と呼ばれるソフトウェアである。分かりやすく言えばAのアーキテクチャのマシン上で、Bのアーキテクチャのマシンをソフトウェア的に再現し、その上でB用のアプリケーションを動作させてしまおうというものだ。要するに、今となっては本体を入手するのも困難になってしまったMSXを、Pocket PCで動かしてしまうというわけである。MSX PLAYerの導入方法は至って簡単で、ゲームや一般アプリなどのソフトウェアごとに用意されたCABファイルをPocket PCにコピーし、解凍(=インストール)を行うだけである。なお、MSX PLAYerはPocket PC 2002対応版となっているが、筆者のPocket PC 2003採用機上でも動作した。

Pocket PC 2002用となるMSX PLAYerには、2種類のスキンが用意されている。スキンごとにファイルが異なるため、両方のスキンを使用したい場合、同じゲームを二つインストールすることになってしまう(スキン2の横画面版を加えると三つ)

■シンプルにまとまった設定項目

MSX PLAYer上で設定できる項目はフレームレート(LOW/HIGH)、動作速度(SLOW/NORM)、サウンド(OFF/ON)の三つ。いろいろと設定を変えたい人は物足りなさを感じるかもしれないが、複雑ではない分、MSXに触れたことがない人にとっても非常に優しい作りになっている。動作させるソフトウェアにもよるが、Pocket PC用のソフトウェアとしてはMSX PLAYerは、やや重めのようだ。処理落ちや音飛びといった現象に遭遇するようであれば、設定を変更してみるとよいだろう。

■実際に動かしてみると?

MSX PLAYerには、専用のソフトウェアキーボードが備わっている。そのため、キーボードを使用するタイトルも、スタイラスのみで一通りの操作が可能になっている。もちろんBASIC(ゲームだけでなくBASICも収録されている!)を立ち上げればプログラミングを行うこともできるので、ちょっとしたひまつぶしにBASICを打ち込んでみるのも面白いのではないだろうか。音声の再生にも当然ながら対応しており、今となっては耳にする機会がめっきり減ってしまった独特のPSGサウンドが、懐かしさをさらに引き立ててくれる。ちなみに、アプリケーションキーと方向キーには、はじめからジョイパッド機能が割り当てられており、動きの激しいアクション/シューティングゲームも、操作性には何の問題もない。

実機ではROMカートリッジを挿さずに電源を入れるだけで起動したBASIC。すがやみつる氏の『こんにちはマイコン』を読んで、当時プログラミングに夢中になった人も多いのではないだろうか?
MSXのみならず、MSX2以降のタイトルにも対応している。ディスクの入れ替えも可能なので、複数のディスクで構成されているゲームも動作する

■総評

動作がやや重たい点、ソフトウェアキーボードが小さく入力しにくい点は気になったが、手のひらでMSXを楽しんでみたいという人であれば、じゅうぶんに満足できる完成度だと言えよう。収録されているのは古いタイトルだが、いずれも楽しめるものばかりなので、MSXに思い出がある人もそうでない人も、一度は触れてみる価値があるだろう。



あの興奮が手のひらでよみがえる!「MSX PLAYer」

Reported by エウノイ


Last-modified: Sun, 24 May 2009 23:45:30 JST (3832d)