今度はテレビで PCをコントロールする「MCX: Windows Media Center Extender」

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2004年1月11日(日)版

今度はテレビで PCをコントロールする「MCX: Windows Media Center Extender」

International CES 2004 レポート: Bill Gates 講演



■ はじめに

 少々お待たせしてしまっているが、今年も WindowsCE FAN の CES (Consumer Electronics Show) レポートをお届けしたいと思う。初回は、マイクロソフトのチーフ・アーキテクトであるビル・ゲイツ(Bill Gates)氏の講演に登場した新しいデバイス「Windows Media Center Extender」を紹介していこうと思う。
 これは、同社の「Windows XP Media Center Edition」の周辺機器として使うことのできる新しいデバイスだ。

年々プレゼンテーションパワー
のアップするビル・ゲイツ氏。

■ ホームサーバーとしての「Windows XP Media Center Edition」

 昨年秋 - 2003年秋、マイクロソフトは「Windows XP Media Center Edition」の日本語版「Windows XP Media Center Edition 2004 日本語版」を発表した。Windows XP Media Center Edition は、Windows XP Professional の上位互換となり、テレビ画面用のUIでは、リモコンを使って、テレビや音楽、デジカメの写真、DVD、録画した番組などを再生して楽しむことができる。この「Windows XP Media Center Edition」は単体のパッケージとしては発売されず、同 OS を搭載したPCがパートナー企業各社から発売されている。
 この「Windows XP Media Cneter Edition」搭載PCでは、付属のリモコンにある「スタート」ボタンを押すことで、テレビ用の新ユーザーインターフェース「メディアセンター」が起動する。そして、そのユーザーインターフェースから、PC内に蓄えられたさまざまなデジタルメディアを楽しむことができるのだ。

 最近、一人暮らしのワンルームマンションなどでは、テレビを買わずに、パソコンにTVチューナーボードを入れて、テレビを楽しんだり、最初からテレビ・パソコンを買うユーザーが増えていると言う。実際、2003年の日本メーカー各社のラインナップには、必ずといっていいほど、テレビ・パソコンが含まれている。価格も割りと手ごろで、テレビとパソコンを別々に購入するくらいなら、1台にまとめてしまいたいというニーズは高い。「Windows XP Media Center Edition」搭載PCは、DVD/HDDレコーダー機能も持つことができるため、こうしたニーズにはうってつけの製品といえるだろう。

 一方で、家庭の中でのパソコンとテレビは別物だ。パソコンが個人の部屋などに置かれているのに対し、テレビは家族の集うリビングルームなどに設置されていることが多い。モニタも、30型〜40型程度の大型テレビを持っている人も少なくない。テレビとパソコンは別物として住み分けているケースがほとんどだ。

 この場合、従来の「Windows XP Media Center Edition」搭載パソコンでは都合が悪い。テレビを見ている間、パソコンが使えなかったり、大型ディスプレイで、電子メール書くのもイマイチだ。一方で、いまどきのパソコンには、魅力的なコンテンツも多い。パソコンで録画した番組、編集したホームビデオ、デジカメで撮影した写真などだ。2003年末に登場したソニーのDVD/HDDレコーダ「PSX」にも、デジカメ写真や、リッピングした音楽を扱う機能があり、さまざまなデジタル・ファイルをテレビで楽しみたいと言うニーズは確実に増えてきている。

■ あなたのテレビで PCをコントロールする「MCX」

 そんな中、I/O DATAのAVeL Link Player や、BUFFALOのPlay@TVなどのネットワーク・メディア・プレーヤーと呼ばれるカテゴリの商品が登場している。これらは、いずれもパソコンの中に保存してある動画、写真、音楽ファイルなどをテレビ画面上で再生することができるものだ。

 実は、今回マイクロソフトが発表した「Windows Media Center Extender」は、広い意味でこの「ネットワーク・メディア・プレーヤー」的なジャンルの製品と言えるだろう。ビル・ゲイツ氏の公演中にデモされたHP社の製品の場合、フラットディスプレイの横に、小型ルータほどの筐体の箱があり、これを接続することで、テレビ上で、Windows XP Media Center Edition 搭載PCの画面を呼び出して利用することができる。テレビ画面や、録画された番組、デジカメ写真、Windows Media Player用のファイルなど、基本的に、「Windows XP Media Center Edition」の機能をすべて利用することができる。

Gateway社の小型のSTB型
「Windows Media Extender」
HP社の「Windows Media Extender」内蔵TV

 しかも、これらはリモコンで利用することができるのだ。
 基調講演のデモでは、この「MCXこと Media Center Extender」製品として、Gateway社の小型のSTB、HPのフラットテレビなどが紹介されていた。完成度も高そうで、2004年中には確実に登場してくる新製品のように見えたぞ。

■ 「Windows Media Center Extender Kit」で XBOX+TV がPCクライアントに変身

 さらに、ビル・ゲイツ氏が隠しだま的に紹介したのが、XBOXを、この「Windows Media Center Extender」として使えるようにする「Windows Media Center Extender Kit」だ。詳細は、紹介されなかったものの、同社のホームページに記載されている内容を総合すると、この XBOX用「Windows Media Center Extender Kit」は、DVDメディアに記録されたブートプログラムと、専用のコントロールリモコンになるらしい。「Windows Media Center Kit」を入れて XBOX を起動すると、自動的に LAN 上にある「Windows XP Media Center Edition」をサーチ。そのPCの「メディアセンター」UIを、XBOXのつながったテレビ上に呼び出してくれる。呼び出してくれた後は、XBOX用の専用リモコンで、「Windows XP Media Center Edition」をコントロールすることができるというわけだ。当然、Windows XP 中にある映像や、音楽、デジカメ写真などを表示することができるぞ。

米国では人気が高く、シェアも高い「XBOX」
あっという間に、「Windows XP Media Center Edition」
の画面が登場

 かねてから同社では、「XBOXは単なるゲーム機ではない。マイクロソフトのお茶の間攻略商品だ」としていたが、いよいよその第一弾ということなのだろう。日本では、PS2BBのユーザーほどもいないといわれる XBOX だが、米国では、PS2についで、堂々の No.2の座を占めているXBOXだけに、米国のお茶の間市場におけるインパクトは、高いはずだ。普通の家庭用PCよりは高価な「Windows XP Media Center Edition」PCを選択する動機のひとつにもなりやすいだろう。「Longhorn」の登場が2006年と言われる中、2001年発売の「Windows XP」で5年も引っ張れるのか?と心配したこともあったが、こうした「Windows XP」の派生商品を見ると、まだまだ最強のコンシューマOSとしてに地位は揺らぎそうにない。



Reported by けいたん


Last-modified: Sun, 24 May 2009 23:45:30 JST (3765d)