■PIMあってのPocketPC 移動中など暇な時間に音楽や映像が楽しめる、出先で手元にPCがなくてもインターネット・メールを使ってちょっとした仕事ができる、仕事の合間にはお気に入りのゲームで息抜きができるといった様々なことが1台で済むPocketPC。 中には、GPSレシーバーと地図ソフトを組み合わせ簡易ナビとして使っている方や、音声と文字の両方から語学の勉強をしている方もいる。他にも、ネットワークTVとして使ったり楽器のチューナーとして使ったり、ユーザーの使い方次第でPocketPCはどんな機器にも変身してしまう。(参考:大募集! 教えてください。「あなたのPocket PC、どう活用していますか」) とは言っても、「専用のMP3プレーヤーを持っているからPocketPCで音楽は聞かないよ」いう方や、「インターネットはPCの方が快適だからPocketPCでは使わないな」という方も存在し、ユーザーによってはある機能を全く利用しないということもある。そのように、PocketPCはそれぞれの生活スタイルで必要とされている機能だけが使われるのだが、ほとんどのユーザーが共通して使っている機能もある。それは、PIM(個人情報管理)だ。 PocketPCは、ケータイに比べ画面の大きさや入力インターフェースにおいてアドバンテージがあり、またPCとの同期ができるためスケジュールなどの個人情報を管理するのに適している。そのような理由からPocketPCに個人情報を入れた場合、PocketPCは常に持ち歩くデバイスとして位置づけられるだろう。そして、常に持ち歩くようになると個人情報を管理するだけではもったいなくなり、上記のようなユーザーの生活を便利にするための機能を使いはじめる。 ゆえに、PocketPCの様々な華やかな機能は、地味なPIMが支えていると言っても過言ではない。「音楽やゲームを楽しむために買ったが、使っているうちにPIMも利用するようになった」といったような逆の場合もあるが、それぞれのシナジー効果でPDA(Personal Digital Assistance)としての役割りを果たしているのは間違いないだろう。 今回は、そんなPIMの中でも特に頻繁に利用する「仕事」にスポットを当ててみる。「仕事」は、PocketPCに標準で搭載されているPIMソフトの一つで、ある時期までにやらなければいけないこと(To Do)を忘れないために記入しておくソフトだ。これは、Outlookにも搭載されており、PCとPocketPCで同期をとって使っている方も多いと思う。 しかし、標準で搭載されている「仕事」は、かなりシンプルに作られているためPocketPC上で多くのTo Doを管理する方にとっては不便に感じるときもあるのではないだろうか。そこで、標準搭載の「仕事」に取って代わるような強力なTo Doソフト「mabTasks」を紹介する。 「mabTasks」は、仕事の優先度や期限に応じて背景色やテキストの色を変えることができるため、やり残したことややらなければいけないことが一目で分かるのが大きな特徴だ。もちろん、Outlonnkとの同期もできるので、PCとPocketPC両方で管理している方も問題ない。他にも、ClearTypeフォントの対応やステータスバー、ソート機能など表示形式のカスタマイズが思い通りにできるため、自分好みのTo Do管理が可能だ。ビジネスの現場で通用する完成度の「mabTasks」で、大切な仕事はもう逃さない!  | いまいち使い勝手の悪い標準の「仕事」。 やっぱりPIMにはこだわりたい |
|  | こちらが今回紹介する「mabTasks」。 その違いは一目瞭然だ。 |
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■インストールしてみよう! それでは、早速「mabTasks」をインストールしてみよう。ちなみに「mabTasks」はシェアウェアのため、インストール後30日の間無料で試すことができる。まずは、上記ダウンロードリンクよりソフトをダウンロードし、ダウンロードしたファイルを解凍しよう。 次に、PocketPCと母艦PCをActiveSyncで接続後、先ほど解凍したフォルダ内の「Setup.exe」を実行し、インストーラーの指示に従うことでインストールは完了する。  | インストールは非常に簡単。解凍後生成されたセットアップファイルを実行するだけだ |
■かなり柔軟な表示のカスタムが可能 PocketPCの限られた画面の場合、Outlookに表示されているすべての情報を一画面に表示するのは難しい。そのため、標準の「仕事」では、進捗状況(チェックを入れる部分)と優先度、件名の表示に限られている。すなわち、メイン画面で分類項目を使ったカテゴライズや期限の確認をするのができないため、仕事の詳細を確認するにはわざわざタップが必要だった。 そのような不満に感じていた部分を「mabTasks」は解消してくれる。それは、ユーザーによる表示項目の選択と色の工夫が可能なためだ。PocketPCの解像度が決まっている以上一画面に表示する文字情報を増やすことはできないため、ユーザーが必要としている情報だけを表示することでかなり便利に使える。また、優先度や期限などアイテムの状態ごとに、フォント・書式・色・背景色(グラデーション対応)を自由に指定できるので、自分で決めたルールを覚えてしまえばやらなければいけないことが一目でわかるのだ。  | ファイル->表示->オプションより表示設定を行う。バーの表示や自動ソートなど全般タブだけでもかなり細かく設定できる |
|  | カラム(縦の列)に表示する項目の設定画面。各項目の表示・非表示から表示順まで設定可能だ |
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 | 仕事の並び順の条件設定。先ほど設定したカラムの項目を使い細かく設定することができる |
|  | 期限・優先度ごと(全15アイテム)に背景・テキストの色やフォントを変えることができる。分かりやすいように設定しよう |
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■H/PC版もあるぞ mabTasksには、Handheld PC Pro/2000で使える「mabTasks for Handheld PC」も用意されている。mabTasksは、キーボードによる操作も可能なので普段H/PCを使っている方は要チェックだ!
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