シャープ「Zaurus SL-C3000」スペシャルレビュー その 1

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2004年12月31日(金)版

シャープ「Zaurus SL-C3000」スペシャルレビュー その 1

4GB のハードディスクを搭載した最強 Linux ザウルスの魅力に迫る

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■はじめに

キーボード搭載、Linux OS によるカスタマイズ性の高さから、コアユーザーに高い人気を誇るシャープの SL-C ザウルス。その最新機種となる「SL-C3000」が、2004 年 11 月 10 日に発売された。発売からすでに一定の期間が経ってはいるが、打ちやすいキーボード、外部ストレージとして PC から認識可能な 1 インチ 4GB のハードディスクという他の PDA にはない魅力のためか、まだまだその人気に衰えは見えない。今回、SL-C3000 の実機を入手する機会に恵まれたので、その魅力をまだ購入していない方にお伝えするべく、フォトリポートやソフトレビューなどを行っていくつもりだ。なお、筆者は もともと SL-C760 ユーザーであるため、比較に関しては SL-C760 が対象となることを前もってお断りしておく。

インプットスタイル。パッと見た印象では、前機種よりも丸みが強くなった印象だが、実際にはさほど違いはない
液晶を回転させたビュースタイル。インプットスタイルの時には気にならなかったが、こちらは本体の厚みがはっきりと分かる

■筐体

はじめて SL-C3000 を手に持って感じたのは、「意外に重くはないな」ということだ。SL-C760 に比べると“ボテッ”とした印象のある SL-C3000 だが(若干 SL-C760 より厚みがあり、キーボード部分が、液晶部分やバッテリ部分よりも突き出ているため、余計にそう感じる)、手にとってみると、意外なほどに軽い。筐体サイズは、横幅・高さ・厚み共に 2〜4mm 程度アップしているのだが、実際に並べてみるとさほど違いは感じない。

SL-C760(右)と SL-C3000(左) を並べたところ。やはり、SL-C760 の方がすっきりとした感じだ

SL-C760 ではシートタイプだったキーボードは、完全にキーが独立するタイプになり、しっかりとしたクリック感が得られるようになった。ただし、ストロークはやや浅い。また、キートップが非常に滑らかになっているせいか、指を滑らせた際に SL-C760 のような“ひっかかり”がなく、タッチタイプの際に目的のキーを見つけにくくなった気がする。方向キーは、十字キー化されたことで非常に使いやすくなっている。“OK”ボタンが十字キーの中心に配置された(いわゆる 5WAY スタイル)点が気になる人はいると思われるが、Pocket PC で慣れているせいか、筆者は気にならなかった。この十字キー化によって、SL-C760 では方向キーの隣にあった“Menu”キーが左側の機能キーエリアに移動した。大きな変化としては、SL-C760 にはなかった“Ctrl”キーが増えている点がある。PC では当たり前の様に使うキーであるだけに、これはうれしい改良点と言えるだろう。

賛否両論あるようだが、筆者はかなり使いやすくなったと感じているキーボード。より PC に近い感覚で打鍵できる
こうして見ると、キーボードの違いがよく分かる。細かな点だが、スペースキーを押すときに誤って“OK”“Cancel”を押すことがなくなったのがうれしい

■液晶

SL-C ザウルスの魅力といえば、やはり高解像度の VGA 液晶と、シャープ独自の“LC フォント”の美しさ、視認性の高さだろう。Windows Mobile 2003 Second Edition の登場により、Pocket PC の世界にも VGA 液晶を搭載したものが出てきているが、VGA をうまく生かしているという点から見ると、まだ Pocket PC は SL ザウルスに及んでいない。このように、液晶の品質においてはズバ抜けている SL ザウルスだが、SL-C3000 ではさらに美しさに磨きがかかっているようだ。実際に SL-C760 と SL-C3000 の液晶を最大輝度で比較してみたのだが、明らかに SL-C3000 の方が美しく、明るい。ただし、この美しさも屋内での話であって、屋外の晴天下ではやはり透過型の液晶は見にくい。

SL-C760(左)よりも、SL-C3000(右)の方がかなり明るい。実際には、SL-C760 の液晶はやや黄色がかっている

■スロット

SL-C シリーズを語る上で欠かせない、SD / CF のダブルスロットも、もちろん健在だ。ハードウェアの仕様上、仕方がないとは思うのだが、相変わらず CF スロットが筐体の右側面にあるのは残念だ。もし筐体後部に CF スロットがあれば、インプットスタイル時に通信カードをさしたままでもキーボード操作に支障が出ないのだが……。一方の SD スロットは、取り出しにくい筐体後部から全部へと移り、扱いやすくなった。また、SDIO にも対応したことで、一気に使用方法の幅が広がっている。新たに搭載されたハードディスクの存在により、どちらかのスロットをメモリ用にする必要もなくなった。SD と CF の両スロットを存分に生かせるというのはうれしい仕様だ。

データ保存をハードディスクにお任せできるので、扱いやすい前面に SD スロットが配置されたのは大歓迎
CF スロットは、前機種から特に変更なし。ダミーカードが付いてくる点はひそかにポイントが高い

■最後に

気になったのは、On/Off キーが SL-C760 の時の後部右側から前部左側に移されたこと。SL-C760 では OK/Cancel ボタンがすぐ隣にあったため、誤って押すのを避けたということなのだろうか。ちなみに、この OK/Cancel ボタンの隣には、新たに USB mini ポートが実装されている。PC との接続の際にはこのポートを使用することになる。こちらは非公式ではあるが、ホスト機能を有しており、さまざまな機器を接続して楽しむことが出来そうだ。次回はソフトウェアを中心に紹介をしていく予定なので、お楽しみに。



シャープ「Zaurus SL-C3000」スペシャルレビュー その 1

Reported by タカシゲ


Last-modified: Sun, 24 May 2009 23:45:30 JST (3100d)