発売半年、iPAQ 徹底チェック 第2回 今でもここは世界最強 iPAQ Pocket PC

このページをDeliciousに追加 このページをはてなブックマークに追加 このページをYahoo!ブックマークに追加

2001年9月17日(月)版

発売半年、iPAQ 徹底チェック 第2回 今でもここは世界最強 iPAQ Pocket PC

発売から半年経過したコンパックの iPAQ PocketPC

←第1回へ↑↑↑記事一覧↑↑↑→第3回へ


■ 今でもここは最強 iPAQ Pocket PC

 コンパックの iPAQ Pocket PC の「世界最強」を今一度見つめなおしている。今回は、発売から半年後 (米国発売からは1年半後) の今でも、コンパック iPAQ が世界最強を誇っている点についてスポットをあてる。

 下記のような点について、未だに iPAQ Pocket PC H3600シリーズは、「世界最強」といってもよいのではないかと思う。

  • シンプルで美しい本体デザイン
  • 拡張ジャケットによる限りない拡張性
  • 海外アプリケーション対応の多さ
  • Strong ARM の将来性
  • Flash ROM のサポートによるアップグレード
  • 拡張ジャケット無しのときの軽さ
  • 大規模/多くのアプリケーションに対応した 64MB モデルの存在

シルエットの美しい iPAQ Pocket PC

■ シンプルで美しい本体デザイン

 コンパック iPAQ が、未だに他社を寄せ付けないのが、そのシンプルで美しいデザインだろう。筆者も発売日に購入して使い始めて半年経つが、シルバー一色で、曲線を使ってデザインされた筐体は実に飽きがこない。

 また、これは発売時にもレビューに書いた気がするが、PDA を使っていない人にも「かっこいい」「なんかいいですねー」と言われる美しさがある。他のマシンを使っているときには、何も言われないのに、会議中に iPAQ に外付けキーボードのターガスキーボードを組み合わせて使っていたりすると、

 「それ、小さくていいですねえ」
 「そういうのってやっぱり便利ですか? いっつも使ってますもんねえ」

とか言われる。

 仕事に使う PDA では、こうしたミーティングの相手に好印象を与える点も重要なポイントの一つだ。この観点で見たときの iPAQ のポイントは高い。

■ 拡張ジャケットによる限りない拡張性

 先に挙げた「美しいデザイン」が、初心者から、上級者まで「違いのわかる」ユーザーに支持される一方で、上級者に熱烈な支持を得るポイントとなっているのが「拡張ジャケット」という発想だ。

 iPAQ は「拡張ジャケット」のおかげで、本体が限りなくシンプルになる一方で、必要なときには、CFカード、PCカードが利用できる強力な拡張性を持っている。iPAQ 登場以前の一般的な WindowsCEマシンでは、機能拡張のためには「CFカードスロット」を採用した例が多かった。CFカードを使えば、CFメモリカードはもちろん、IBM マイクロドライブ、LANカード、携帯電話モデム、P-in master や、H'' petit などの通信カード、GPSカードといった拡張機能を利用できる。これでも十分といえば十分だ。拡張ジャケットがなくても十分だという人もいるだろう。

 実は、iPAQ の拡張ジャケットのすごさは、この先にある。

 まず、CF TypeII に対応した拡張ジャケットは、日本語版 iPAQ では本体に標準添付されている。これで一般的な Pocket PC とは同等の拡張機能が利用できる。しかし、CFスロットではこれでは、PCカードサイズの無線LAN、東芝の 2GB/5GB といったハードディスクカードといったものは利用することができない。iPAQ では、「PCカード拡張ジャケット」を利用することで、無線LANカードなどを利用することができる。この「PCカード拡張ジャケット」の優れている点は、単に PCカードが利用できるだけではない。多くの場合、CFタイプのカードよりも多くの消費電力を必要とする PCカードのために、拡張ジャケット自身に独自のバッテリを搭載している。このため本体のバッテリを無駄に消費することなく、PCカードを利用できる。もちろん、CF の PCカードアダプタを利用すれば、CFタイプの拡張カードを「PCカード拡張ジャケット」で利用することもできる。この場合は、同じ CFタイプのカードでも長時間の利用が可能となる。(※1)

 オムロンから発売されている「モデムジャケット」と呼ばれるものもユニークだ。コンパックの標準添付品である「CFカード拡張ジャケット」では、メモリカードを利用しながら、同時に通信を行うことができない。これはどちらも CFカードスロットを利用するためで同時利用ができないからだ。「モデムジャケット」は、この盲点を見事に克服する。CFカードスロットが付属しているため、ここでメモリカードを利用できる。同時にジャケット自身にモデムが内蔵されており、ジャケットと PHS や携帯電話をケーブル接続できるのだ。

 また、商用製品ではないが、海外サイトで、テレビチューナーを組み込んだテレビチューナージャケットを自作している例もある。筆者がみたものは本体の3倍近い厚さの拡張ジャケットで、実用性に疑問は残るが、ソニーの AirBoard なら、10万円以上するモバイルテレビが、よりコンパクトに利用できる点に魅力を感じる人もいるだろう。

 ちなみに、2001年10月時点で発売されている Palm 型ハンドヘルドで PCカードが使えるのは、唯一 iPAQ のみだ。また、最近発表されている後発の PDA である「CASSIOPEIA l'agenda」や、NEC の未発表機でも、PCカード対応の拡張パックが用意されると発表されている。PCカード対応は、iPAQ に始まり、今後の標準拡張オプションとなりそうな勢いだ。

※1 iPAQ でのマイクロドライブ利用には注意が必要だ。特定のロットでは利用できないものがあるようなので、事前にコンパックのホームページでチェックしてほしい。

標準添付のCFジャケットと
P-in compact
PCジャケットと
メルコの無線LANカード
オムロンのモデムジャケット
CFスロットもついているので
通信とメモリカードが
同時利用可能

■ 海外アプリケーション対応の多さ

 日本では発売されてまだ半年だが、米国では発売されてから、すでに1年半が経過している。この間、Pocket PC としては、100万台販売を達成と、コンパックの PDA のシェアを一気に2倍にするほどの勢いだ。日本で売れている以上に、海外でもっと売れている。この結果、海外サイトに掲載されるゲームなどが iPAQ 対応のプログラムが標準になりつつあるのだ。これまで、カシオの CASSIOPEIA E-125、EM-500 用などが多かったのだが、昨年後半あたりから、iPAQ 用のリリースが優先されてきている。

 日本でも非常にユニークなソフトウエアが増えている Pocket PC だが、ゲームソフトなどはまだまだ海外ソフトウエアが多い。これらが、バリバリ使える iPAQ の魅力は大きい。

PocketSlieds
Racing Days
Young Paladin
レイマン日本語版

一番左に画面を掲載した、PocketSlidesは、PowerPointファイルをPocketPC上で表示・編集するソフト。PCMCIA用のVGAカードを利用し外部のプロジェクターやディスプレイなどに表示可能。これもPCMCIAをジャケットでサポートするiPAQだから出来ることだ。

■ Strong ARM の将来性

 海外アプリケーション対応が進んでいる現状に加えて、Strong ARM は、Pocket PC にとって特別な CPU でもある。というのは、先日米国マイクロソフトが発表した次世代 Pocket PC である「Pocket PC 2002」は Strong ARM のみに対応することが発表された。

 これは非常に衝撃的で、将来 Pocket PC 2002 が普及した暁には、Strong ARM 対応のプログラムしかリリースしない例も増えてくるだろう。こうした点で、現時点で Strong ARM を利用している iPAQ には安心感がある。

■ Flash ROM のサポートによるアップグレード

 iPAQ の ROM は、フラッシュROM が採用されている。フラッシュROM であることはパフォーマンス的に不利な面がある反面、母艦パソコンから、ユーザー自身の手で書き換えることができるという利点がある。これは、iPAQ 用の Pocket PC に細かいバグが発見された場合、修正用のバイナリをリリースすることができる。しかも、ROM の交換ではなく、あくまでソフトウエアのバージョンアップなので、そのコストも安価だ。

 さらに、米国コンパックは、PocketPC 対応の iPAQ を、ソフトウエアアップデートで「Pocket PC 2002」にできるという内容を驚きの発表している。これまで FAQ でも、WindowsCE 機はアップデートできませんという内容を紹介していた (※2) 少なくとも米国版では、ROM 交換もなしに、最新の Pocket PC 2002 にバージョンアップできるということで、この常識が覆る。日本語版の対応は未だ未定だが、ハードウエアが特別なわけではないので、可能性は高いのではないだろうか。

■ 拡張ジャケット無しのときの軽さ

 ハードウエア掲示板の書き込みであまり見かけないのだが、個人的に気に入っているのが、この特徴。Pocket PC でワイシャツの胸ポケットに入れて違和感がないのは、今のところ「iPAQ」だけかなあという気がする。次点は、「CASSIOPEIA E-700」かなあという感じ。「東芝 GENIO e550」もいい。が、やっぱり、もっとも違和感がないのは、iPAQ なのだ。

 「拡張ジャケット」の項では、いろいろ書いたが、実際のところ、筆者の場合、CFスロットを利用するシチュエーションはあまりない。P-in master などの通信カードは外出時しか使わないのであくまでも緊急用。もっとも利用頻度の高い「予定表」と、長時間利用する「メモ」を利用するときには、拡張ジャケットなしの、このコンパクトさがいい。

 また、外付けキーボード「ターガスキーボード」と組み合わせて使うことが多いので、やはりジャケットなしで使えるのがいい。

■ 大規模/多くのアプリケーションに対応した 64MB モデルの存在

 また、ビジネス用途や、ヘビーユーザーには、初夏に価格改定となった 64MB モデルの存在も大きいといえる。通常たくさんのアプリケーションを利用する場合には、コンパクトフラッシュメモリなどにプログラムをインストールする。ところが、いずれの機種でもコンパクトフラッシュメモリカードで、CF拡張スロットをふさいでしまうと、通信カードを利用できない。この点、64MB の iPAQ では、通常の2倍のメモリがあることで、控えめに見ても、32MB 分のアプリケーションをインストール可能で、同時にメモリ上に存在できるアプリケーションも2倍とできる。

 筆者の利用では、「JRトラベルナビゲーター」、「RAILMAP」、「Windows Media Player 7.1」と Pocket PC 用としては、1.5MB 程度ずつ食う大きなアプリケーションをインストールすると、意外と残りメモリが少なくなる。後、ZIO SOFT などのリッチなアプリケーションをインストールすることも可能だが、その場合、「メモリが足りません」というイマイチなメッセージがでる。

 64MB では、こうした問題の多くが解決する。また、電子メールを大量に使いたい人にも、本体メモリが多いのは魅力となるだろう。標準の「受信トレイ」では、メール本文は本体メモリに置くことしかできないからだ。

■ まとめ

 以上、コンパック iPAQ が、他の Pocket PC に比べて、今でも「世界最強」と言える部分のみを取り上げてみた。続いて、他社製品が追いついてきた点、これまでユーザーから弱点として報告されている点を紹介していく。






発売半年、iPAQ 徹底チェック 第2回 今でもここは世界最強 iPAQ Pocket PC


Reported by けいたん


Last-modified: Sun, 24 May 2009 23:45:30 JST (3800d)