発売半年、iPAQ 徹底チェック 第4回 既存ユーザーはここが不満

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2001年9月17日(月)版

発売半年、iPAQ 徹底チェック 第4回 既存ユーザーはここが不満

発売から半年経過したコンパックの iPAQ PocketPC

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■ ユーザーの不満が多い点

 コンパックの iPAQ Pocket PC 「世界最強」検証レビューは、この項が最後。これまで世界最強な点、他社に追いつかれた iPAQ の機能/特徴を紹介してきた。今回は、WindowsCE FAN のハードウエア掲示板などに、iPAQユーザーの方々から上がってきた弱点、不満な点も紹介しておこう。

 こうした弱点が気にならない場合には、iPAQ はあなたの理想的なパートナーとなるだろう。

  • バッテリの持ちの悪さ
  • 初期不良品の多さ/サポート (現在は減少)
  • 同時キー押しができない (一部のアクションゲームには不向き)
  • 拡張ジャケットをつけたときの大きさ

消費電力の多い無線LANカードも、
バッテリが内蔵されているので大丈夫。

■ バッテリの持ちの悪さ

 愛用者の多い iPAQ Pocket PC で、もっとも不満が多いのは、バッテリの持続時間のようである。スペック上 12時間となっているバッテリの持続時間だが、フロントライトをもっとも明るい状態に設定した場合、連続稼働時間は 3時間半程度となってしまう。 また、P-in master を利用した連続通信時間テストでは、3時間45分となった。これは、同じ Strong ARM を採用する機種では、今のところ似たような結果となっているが、カシオ CASSIOPEIA E-750 と比べるとやはり短い。例えば、CASSIOPEIA E-750 の場合、P-in master を利用した連続通信時間でも、5時間40分を達成。iPAQ よりは、50%以上長い。

 もっとも、CFカードを利用する際に、バッテリ持続時間が短いの点は、ジャケット内部に専用バッテリを内蔵する「PCカード拡張ジャケット」を利用すれば改善する。少なくとも、本体だけで利用できる時間分は目一杯拡張カードを利用できる印象がある。

初期ロットに集中した
ヘッドホン端子の不良

■ 初期ロット不良品の多さ/サポート (現在は減少)

 最近はめっきり少なくなったのだが、敢えて書いておきたいことは、初期ロットにおける不良品の多さだ。明らかな不具合と言えるのは、ヘッドホン端子において、一度ヘッドホンを差し込むと、二度とスピーカーから音がでなくなる (ヘッドホン端子の端子挿入を検知する部分が戻らなくなる) というものだ。コンパック社は、WindowsCE FAN の体験レポートにもあるように、迅速に交換に応じたものの、二度、三度と不良ロットに当たる不幸なユーザーもいて、不満を爆発させたようである。

 また、使用されている液晶パネルの品質に不満があるというケースもあった。おそらく GFORT などの高品質 TFT液晶パネルと比べると、粒子が粗く感じる点はあるが、これ以外に、「パネルの中に埃が入っている」などのクレームもあったようだ。

 幸いなことに現状としては落ち着いてきている。初期の対応には問題があったようだが、検査体制が向上したのだと信じたい。

同時押しができない十字ボタン
アクションゲームファンには辛いことが多かったが、
ゲーム側で対応する例が増えてきた

■ 同時キー押しができない (一部のアクションゲームには不向き)

 これはゲームのために Pocket PC を買いたいというユーザーには、チェックしておいてほしいのだが、iPAQ では、キーの同時押しができない。「同時押し」というのはどういうことかというと、中央のカーソルボタンで上下左右に移動しながら、ボタンを連射する、といったアクションができないことだ。このため、他の Pocket PC に比べると、一部のアクションゲームでは難易度が上がってしまう。(弾を撃っている間、よけられない!)

 ただ、「一部のアクションゲームには」と書いたのには訳がある。筆者も iPAQ を利用しているが、そう滅多に不具合を感じるわけではない。ビジネスアプリケーションにはまったく問題ない。さらに、ゲームソフトの開発者にも、この事実は浸透してきているようで、こうした問題は最近のアプリケーションでは解決されている。
 シューティングゲームでは、一度ボタンを押せば、自動的に連射するようになっていたり、そもそも発射ボタンを押す必要がなかったり、と工夫が凝らされてきている。最近登場した横スクロールアクションゲーム「レイマン」などもその一つだ。

 iPAQ の普及台数が世界中で 100万台を突破した今、今後、こうした問題は減少していくことだろう。しかし、こうした弱点があることは知っておいて損はないだろう。

Racing Days
Young Paladin
レイマン日本語版

  • Racing Days
    3Dレーシングゲーム。iPAQのボタン同時押し問題を解決する為、ハンドル操作をスタイラスで行う。また、iPAQ専用の追加車種も登場している。
  • YoungPaladin
    iPAQ版では、ボタンをひとつ押すことで両方のフィリップが同時に動作する。本来のピンボールゲームではフィリップを同時にあげることはボールが落ちやすくなる為禁じ手だが、YoungPaladinでは、ゲーム性自体をiPAQにあわせたともいえよう。
  • レイマン
    PocketPCの画面上にボタンをおくことで解決した。


CFスロット内蔵の機種と変わらないか、
若干分厚くみえる

■ 拡張ジャケットをつけたときの大きさ

 世界最強な点で紹介した「拡張ジャケット」は、実は、iPAQ にとって諸刃の刃である。「拡張ジャケット」によって、無限の拡張性を得た反面、CF拡張ジャケットをつけた場合の大きさは、Pocket PC 最大級である。形がいいおかげで、持ちにくくはないのだが、ワイシャツの胸ポケットに入れるには大きい。

 iPAQ の弱点となるのは、多くのユーザーが利用しているコンパクトフラッシュメモリカードや、P-in master などの通信カードを利用する際に、拡張ジャケットが必須となる点だ。常に通信カードをさしっぱなしにしたいというユーザーや、百科事典や辞書アプリケーションを利用するためにメモリカードが必須というユーザーにとっては、iPAQ は大きい。この点、価格は iPAQ より高価だが、東芝 GENIO e550 は CF/SDの2スロットを内蔵して、拡張ジャケットなしの iPAQ と 2mm しか厚さが変わらない。また、CASSIOPEIA E-750 は高パフォーマンスながら厚みはジャケットをつけた iPAQ と同じで、4万円前半で購入できる店もあるなど、コストパフォーマンスに優れる。

 この弱点をカバーする手段として、iPAQ の CF拡張ジャケットを加工して作られた「Silver Slider」という CF拡張ジャケットがある。詳しくは別記事を参照していただきたいが、これを購入することで、スタイリッシュなまま iPAQ で CF拡張スロットを利用することが可能だ。

 また、アプリケーションを多くインストールしたいという要望なら、値段は高価だが、\79,800 まで値下がりした 64MB モデルを利用するという方法もある。メーカーの保証はなくなってしまうが、メモリの増設サービスを行っているショップもあるようだ。

 こうした多くの選択肢が用意されているのは、やはり普及台数が多いからだといえる。

■ まとめ

 以上、簡単に言うと、コンパックの強い点、普通な点、弱い点と紹介してきた。強い点に魅力を感じ、弱い点が気にならない人には、この夏から、価格改定で、6,000円値段が下がった iPAQ は魅力的な選択肢となるだろう。

 気になる新製品であるが、米国では面白いことに新製品ではなく、従来の iPAQ から Pocket PC 2002 へのソフトウエアアップデートが紹介されている。日本語版で、このソフトウエアアップデートが行われるかどうかは、まだ発表されていないが、これさえ発表されれば、今から使えて、将来も約束されている、ユーザーに優しい Pocket PC ということになりそうだ。

 このあたりは明らかになり次第、WindowsCE FAN でレポートするので、注目しておいてほしい。

 それでは、次回からは、iPAQ だけで使える魅力的な「拡張ジャケット」の数々を紹介していこう。






発売半年、iPAQ 徹底チェック 第4回 既存ユーザーはここが不満


Reported by けいたん


Last-modified: Sun, 24 May 2009 23:45:30 JST (3834d)