従来の PDA の枠を越えて広がる応用 テクスチャ対応 Pocket PC VRML ビューワー

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2001年9月23日(日)版

従来の PDA の枠を越えて広がる応用 テクスチャ対応 Pocket PC VRML ビューワー

過去最大級の出展数だった WORLD PC EXPO 2001 レポート

 ↑↑WORLD PC EXPO2001↑↑ 


■ はじめに

 Pocket PC って何? と聞かれれば、WindowsCE FAN サイトの常連の方でも「PDA用のOS」とか「電子手帳みたいなもん」、「Palm みたいなやつ」「小さいハンドヘルド用のOS」といった答え方になってしまうのではないだろうか? 確かに、それもある。嘘ではないのだが、Pocket PC は、こうした従来の PDA という枠を越えて、さまざまなジャンルのコンピュータ・ソリューションに使われ始めている。

 今回紹介する「Parallel Graphics 社」も、そのひとつ。傍から見ると、単なる CAD か、3D グラフィックスコンポーネントを作っている会社にしか見えないのだが、注目すべきは、その端末。何と、iPAQ Pocket PC がデモに利用されていたのだ。

■ Parallel Graphics 社とは?

 Parallel Graphics 社は、展示会でもらった会社概要によれば、「Cortona」と呼ばれる VRML ブラウザを開発・販売している企業である。単なるブラウザ提供にとどまらず、さまざまな企業のオペレーション・マニュアルなどを VRML で作成しているというから、ブラウザと、ホームページ作成を一挙に手がけている会社と思えば分かりやすい。

 この「Cortona」には、もちろん、Pocket PC や、H/PC 用のプログラムが存在し、「Pocket Cortona」という名称で販売されている。価格も、US$ 19.99 と比較的安価だ。

 興味がある人は、下記の参考リンクに URL などを掲載しておくので参考にしていただけるとよい。また、企業の方で取引を希望される方は、「WindowsCE FAN でみた」というと、ちょっと話が早いかもしれない。

■ iPAQ Pocket PC で、3Dグラフィックスがぐりぐり動くんです

 そんなわけで、早速、展示されていたデモの紹介だ。下記にあるように、洋館、町並み、ジェットエンジンといった、ポリゴン数でかなりの数になると思われる 3Dグラフィックスが表示された。もちろん、液晶パネル上にペンをスライドさせることで、グラフィックを自由に動かすことができる。もちろん、テクスチャに対応している。

 もちろん、VRML なので、秒60フレームというようなバーチャファイター2 みたいなものではない。筆者が試してみた限りでは、100ポリゴン以上の実用的なグラフィックスの場合、どのパターンでも、2秒に1コマ程度の動きとなっていた。それでも、これが特殊なプログラムや、データ形式を必要とせず、標準の VRML が利用できるところが優れている。

洋館グラフィックス
町並みの映像。まずはよくみて。
町並みが動いているのが分かる?
航空機会社のマニュアルの一部
を思わせる精細なエンジン画像

 ちなみに、VRML というのは、HTML と同じようなタグ型の言語で、3Dグラフィックスを記述するための標準言語だ。登場は、HTML ブラウザである、Mosaic や、Netscape Navigator などと同じくらい古い。(Netscape Navigator 2.0 には標準で搭載されていたほど) 当時の Penitum100MHz 程度のパソコンで実行するには、やはり重く、その後ゲームプラットフォームとしての主流は、Microsoft の Direct X にとってかわられてしまったが、ビジネス用途でのビジュアライゼーション・プラットフォームとしては、まだまだ需要が大きい。これは、データ形式が、タグ型のテキストファイルでよいことや、こうしたテキストファイルを作成するのが、CGI プログラマでも、がんがん作ることができるからだ。
 具体的な用途としては、同社の実例を元に、紹介すると、

  • オンライン・トレーニングマニュアル
  • 家具などの 3D カタログ
  • 町並みや、建物紹介といった Webカタログ
  • ゴルフ場のコース紹介

などがあるようだ。ゲームに比べて地味だが、実用性は高い。

■ まとめ

 そんなわけで、Pocket PC 用の VRML ビューワーを紹介した。冒頭と重なるが、このように Pocket PC を始めとする、WindowsCE プラットフォームでは、最近、単なる予定表や、メールといった用途だけでなく、実際のビジネスシーンで、パソコンの代わりとして利用できるものが増えてきているように感じる。

 Pocket PC 2002 では、さらに、ビジネス用途の利用に耐える機能を強化するということで、ますます楽しみになってきた。

 なお、Parallel Graphics 社は米国の企業だが、その発足元はモスクワらしい。同社の80人いる社員のうち、その多くを占めるプログラマーも大半はロシア在住ということで、007シリーズ「GOLDEN EYE」に登場したような優秀なロシア・ハッカーがプログラミングしているところを連想してしまった。ちなみに、ここには根拠はない。筆者の勝手な創造であることをお断りしておく。



従来の PDA の枠を越えて広がる応用 テクスチャ対応 Pocket PC VRML ビューワー

Reported by けいたん


Last-modified: Sun, 24 May 2009 23:45:30 JST (4096d)