■ はじめに Pocket PC や、次世代の Pocket PC 2002 で使われている液晶パネルの表示画素数は、240 x 320。この解像度が、3.5型 〜 3.8型程度のサイズに収まっている。もちろん、ノートパソコンなどで大型の液晶パネルのディスプレイが人気であるように、液晶パネルのサイズはある程度大きい方が読みやすいという特徴はある。しかし、反面サイズが大きくなるほど持ち運びにくいということもまた事実である。 さて、そんな中、技術的には Pocket PC と同じ表示画素数を、腕時計サイズにしてしまえる驚異のマイクロ・ディスプレイがエプソンブースで公開されていた。 ■ 1.0型 320 x 240 しかも、反射型カラー512色表示に対応 エプソンが出展していたこの「Micro Display」は、なんと対角1.0インチしかない 1.0型のディスプレイだ。サイズは一般的な男性用の腕時計よりも少し大きいサイズ。しかも、実際に腕時計型に加工し、さまざまな情報を高密度に表示できることを実証していた。 左がこの液晶パネルの写真。ちょっと写真の具合で暗く見えるが、実際には、普通の Pocket PC と変わらない視認性を持っている。また、このパネルがどのくらい小さいかというのを、カシオの CASSIOPEIA E-750 と比較してみた。CASSIOPEIA E-750 の画面が出ていないのが残念だが、ほとんど「スタート」ロゴ 2つ分くらいの大きさしかない。しかし、表示できるピクセル数は、Pocket PC と同じなのだ。以下に高密度かが分かるだろう。  | 小さくてもアイコンメニューは ばっちり表示できている |
|  | CASSIOPEIA E-750 と Micro Display Micro Display はスゲー小さい |
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■ Micro Display スペック このディスプレイのサイズが分かったところで、次はそのスペックだ。下記のとおりだ。特徴的なところでは、8色と512色の切り替えが可能なことで、消費電力もそれに応じてかなり違いがあるようだ。他 PDA との比較としても、この低消費電力ならかなりバッテリも長持ちしそうだ。  | スペック表 |
| 駆動方式 | デジタル駆動 | 画面サイズ | 対角2.6cm (1.0型) | 表示容量 | 320 x RGB x 240 ドット | 表示モード | 反射型カラー | 表示色数 | 512色 | 消費電力 | 0.01mW (静止画 9色表示) 0.17mW (静止画 512色表示) |
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■ 表示は高密度なため圧倒的に綺麗 というわけで、下記がこのディスプレイの表示能力。 ここでは紹介し切れなかったものは、こちらにあるのでぜひ参考にしてほしい。  | メール受信! |
|  | 1ヶ月のカレンダー |
|  | 地図もばっちり |
|  | 写真も表示できるようだ |
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■ 終わりに 現在、身の回りの携帯情報端末といえば、iモードに代表されるインターネット対応の携帯電話、そして、ザウルスや、Pocket PC といったいわゆる狭義の PDA。そして、sigmarionII などの小型のハンドヘルドPC に、小型のノートパソコンがある。ここに挙げた3つから4つ程度のカテゴリの中で、手軽さ、機能などを競っている状況だが、こうした新しいデバイスを見ると、まだまだこうしたカテゴリの区分は大きく変動していくように思う。 その意味でも、他の展示会等で、エプソンが出展しているような、このディスプレイを探して見てみてほしい。
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