新春突撃インタビュー 第1弾 2001年のWindowsCEシーンを振り返る 前編

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2002年1月1日(火)版

新春突撃インタビュー 第1弾 2001年のWindowsCEシーンを振り返る 前編

Pocket PC 2002、sigmarionII、CASSIOPEIA l'agenda BE-500 を振り返る

  →第1弾 後編

■はじめに

 今年、2001年は、携帯電話にJavaを搭載してしまったNTTドコモの503iシリーズが登場し、10月にはさらに進んだ第3世代携帯電話「FOMA」が世界初として登場した。KDDIや、J-PHONEの携帯電話でも、インターネットや Java といった機能を当然のように内蔵し、普及を続けている。こうした背景により、日本は世界も認める「モバイル先進国」となった。いまや「モバイル」は、普通の人の生活にとっても決して特別なものではなくなった。

 こうした流れの中でいわゆる狭義のモバイル市場(PDA市場) も拡大している。成長鈍化とも言われるが、軒並み前年を割り込むPCや家電製品に比べると堅調な売れ行きのようだ。
 2000年に登場した Pocket PC は、2001年になっても順調にユーザーを伸ばし、いまや WindowsCE FAN のソフトウエアライブラリの大半も、Pocket PC 用が占めるようになった。こうした追い風を受けながら、市場には、H/PC2000 搭載のNTTドコモ sigmarionII や、Pocket PC 2002 が登場した。また、WindowsCE OS Version 3.0 をベースに各社が独自に開発したPDA として、カシオ CASSIOPEIA l'agenda BE-500 や、日本サイバーバンクの「PC-EPhoneII」などが相次いで市場に投入された。

 そんな中、WinodwsCE FAN スタッフは、2002年の WindowsCE シーンを探るべく、Pocket PC をはじめとする WindowsCE の総本山、マイクロソフト株式会社を訪問、同社のモビリティマーケティンググループ マネージャ 倉石氏、プロダクトマネージャ 石川氏のインタビューを試みた。テーマはずばり「2002年の Pocket PC / WindowsCE」だ。内容は、倉石氏、石川氏らの愛用機種を伺うところから始まった。

倉石さん
男の人にはなつかない! かわいい2歳児の父親。
某携帯電話のベストセラーを生み出した後、
マイクロソフト社でモバイル部門を率いる。
石川さん
マイクロソフト生粋のエンジニア。
現在未婚。出会い募集中。

■ 2001年の WindowsCE シーン

WindowsCE FAN スタッフ(以下 CE FAN):

本日はお忙しいところ、WindowsCE FAN のインタビューに応じていただきましてありがとうございます。

マイクロソフト倉石氏(以下倉石氏):


いやいや、こちらこそ。でも、今日は WindowsCE FAN さんということで、何でもしゃべりますよ。そりゃ、しゃべれないこともあるけど、そういうのは、どちらかというと決まってないということの方が多いかな。

CE FAN:

ありがとうございます。
それでは、早速はじめさせていただきます。
今日は、「2002年の Pocket PC / WindowsCE」というテーマで、Pocket PC 2002 の次の話や、WinodwsCE 機、新しいサービスなどの話を伺いたいと思っているのですが、最初は、個人的に聞いてみたいことから聞いてみていいですか?

倉石氏:

どうぞ

CE FAN:

今、倉石さん、石川さんって、Pocket PC はどの機種を使われてますか?

倉石氏:

今は、東芝 GENIO e550X です。

石川氏:

僕も、GENIO e550X ですね。

CE FAN:

Pocket PC 2002 では、jornada568 もでてますが、GENIO e550X の方が好きですか?

倉石氏:

現在愛用のGENIO e550X を片手に熱弁

いやいや、そういうわけではないです。
僕らは、Pocket PC が仕事なので、出た機種は全部使います。出た順番に1ヶ月くらいずつ使ってみるようにしているので、今は最初にでた東芝 GENIO e550X を使っていて、もう少ししたら hp jornada568 にしますよ。そのうち、新機種が出れば、当然それも使うよ。全部試さなきゃね。

CE FAN:

マイクロソフトには、やっぱりメーカーから Pocket PC が送られてきたりするんですか?

倉石氏:

いいえ。さすがに全機種買うので自腹ではないですが、そこは会社で予算を取っていて、全機種10台程度は購入してるよ。

CE FAN:

ぶっちゃけた話、今回の Pocket PC 2002 日本語版は一ユーザーとして使ってみて、どうですか?

倉石氏:

ビジネスマンの日常を満たすものとしては完成度が高いと思っているよ。
すっぴんの Pocket PC 2002 を手にしたときに、後ほしいなと思ったものは、いわゆるトラナビ (乗り換え案内ソフト: JRトラベルナビゲーター) と、地図ソフト、それから暇つぶしに T-Time (電子ブックリーダー) があれば。後、辞書ソフトがあれば、個人的には十分ですね。

と思ったら、これって、メーカーの Pocket PC 2002 搭載 PDA を買ってくると、バンドルソフトとして、CD-ROM に全部入っているんだよね。(※ WindowsCE FAN 編集部注: 地図ソフトはバンドルされていないです)

CE FAN:

ゲームとかは?

倉石氏:

ビジネスマン用途で考えたときゲームは必ずしも必須ではないと思う。
でも、自身はゲーム大好き。ただパズルや、RPG みたいなものは苦手なんだよね。ゴルフとか、シューティングみたいなゲームがいい。ゴルフは Pocket PC 用は特にいいよね。そういう意味では、最近発売になった「PDAGEAR」のパッケージは、いい線をついている。ずばりほしいものが並んでいると思っている。

CE FAN:

WindowsCE FAN のソフトウエアライブラリでも、最近登録数が 800本を超えました。7割以上が Pocket PC のものだと思います。かなり充実感はありますが、いかがですか?

倉石氏:

そうだね。WinodwsCE 用のソフトは増えてきたね。
でも、まだまだほしい。いろいろなタイトルがでてほしい。ジャンルを問わず、いろいろな種類のソフトがでてほしいね。

最近は、Pocket PC 用の商用ソフトを開発するソフトメーカーも増えてきた。
でも、そうしたソフトは、どうしても売れ筋を狙わざるを得ないから、堅いソフトになっってしまう。でも、Pocket PC のようなデバイスでは、「ながら」ソフトと呼んでいるんようなソフトが適していると思っているんだ。例えば、通勤しながら使うとか、テレビを見ながら使うとか、そういう何かしながら、簡単に使えるソフトが出てくるといいなあと思っているよ。
 もっとマニアックで、もっとターゲットを絞り込んだ、極端な話自分しか使わないだろう、みたいなソフトが、実はみんなが欲しがっていたり、使いやすかったりすると思う。

そういうソフトウエアは、Palm の世界にはたくさんあるよね。単機能で、マニアックだけど便利みたいな。その辺のジャンルは、Pocket PC 用のソフトとしては、まだまだ不足している気がする。

昔は、PDA を買ったら何ができるの? というのがよく分からなかったと思うけど、今は、買った PDA に何をプラスして使おうか? というのを悩める時代になった。機能も、パワーも増えて、いろいろ使える場面が増えたと思うね。

PDAGEARシリーズのパッケージ

昔の PDA といえば、Palm だけど、いまや Palm にできて Pocket PC にできないことは何もない。(笑) Palm にできないこともできるのが Pocket PC だ、みたいな。

CE FAN:

確かに、jornada568 にバンドルされた「TransLand EJ/JE」のような翻訳ソフトがいい例ですね。Palm の世界では、辞書はあっても、全文翻訳のようなことはなかった。

倉石氏:

そうだね。翻訳ソフトは、Pocket PC でしかできないソフトだね。
後、Pocket PC には「Windows Media Player」が内蔵されていて、Pocket PC 2002 からは、ビデオの再生もできるようになった。この Windows Media Player は、ユーザーにももっと活用してほしいと思う。

具体的に何と言われると、MDの代わりとか、ビデオを持ち出してみようということになっちゃうんだけど、教育用ソフトや、オンラインサービスとかでも活用されるようになるといいなと思ってる。

Pocket PC のパフォーマンスを
活かしたソフトがでてきた

CE FAN:

Windows Media Player を使うと、まだまだバッテリの消費が激しくて辛いですよね。
MD専用機だと、10時間は連続再生できるし、取り扱いも簡単。

倉石氏:

それはそうだけど、通勤時間の利用には十分耐えられるようになってきたよね。
せっかく、7万円もする Pocket PC を買ったら、ぜひ、MD の代わりにもしてほしい。

CE FAN:

確かに、音楽を聴くために買うという人はいないと思うけど、買ったら、MDの代わりにもしたいですね。200g 以下とはいえ、二つ持つのは嫌だし。

倉石氏:

オンラインサービスといえば、マイクロソフトでは「.NET」というものを提唱しているけれど、先日発売した「WindowsXP」にはそのコンセプトにのっとったサービスが入っている。WindowsXP の機能の中で、デジカメの写真を簡単にプリントサービスに送る機能があるんだけど、ああいったものが充実してくるのが「.NET」なんだよね。そういうコンセプトと、Pocket PC を組み合わせたサービスもどんどん登場するだろうね。

英日翻訳ソフトTransLand/EJ Ver1.0。
JE版や専門辞書も同時に発売になる。
1/9日より販売開始だ。

CE FAN:

オンラインサービスじゃないけど、教育用といえば、先日、Pocket PC 用の「TOEIC」の学習ソフトが発売されましたね。

倉石氏:

うん、あれはいいね。
1社じゃなくて、NOVA の教材を移植するとか、既存の企業もどんどん参入してほしい。





Reported by WindowsCE FAN スタッフ


Last-modified: Sun, 24 May 2009 23:45:30 JST (3794d)