 ■ 続き ラスベガスで開催中の CES2002 レポートをお届けしている。 前回の予告どおり、今回は、新しく携帯電話用プラットフォームとして発表された「Stinger」こと「SmartPhone2002」のルック&フィールを中心に紹介していきたい。  | | SmartPhone2002のToday? |
■ 「SmartPhone2002」になった「Stinger」 マイクロソフトが開発を進めてきた携帯電話向けのプラットフォームとなるソフトウエアは、従来「Stinger」と呼ばれていた。今回の CES2002 からは、正式に「SmartPhone2002」という名称がつけられることになった。 また、そのユーザーインターフェースも、従来版からはだいぶブラシアップされており、Pocket PC 2002 と同様の WindowsXP ライクなアイコンなどが並ぶ。 ぱっと見ると、そのアイコンデザインの類似性から、「Pocket PC 2002なの?」と思ってしまうが、実際にはこれが「SmartPhone2002」のユーザーインターフェースなのである。アイコンから、SmartPhone2002 には、標準で、Internet Explorer、ファイルエクスプローラー、受信トレイ、連絡先、仕事などのアプリケーションが最低限選択できることを示している。 写真をよく見るとわかるのだが、並んでいるアプリケーションも、Pocket PC とよく似ている。
 | | SmartPhone2002のToday? |
- Inbox/SMS
- Contacts
- Internet Explorer
- ActiveSync
- Call History
- MSN Messenger
- Settings
ちなみに、Inbox(受信トレイ) の隣にある「SMS」とは「Short Message Service」という、iモードメールのようなサービスのことである。(どちらかと言うと、端末間でのショートメッセージだ) 目に付くのは、SmartPhone2002 でも ActiveSync することができるということだ。iモード端末は便利でいろいろなことができてよいのだが、スケジュールや、住所録は、Pocket PC の方が使いやすい。筆者は、携帯電話は、NTTドコモの N503iS を使っているが、スケジュール機能は使おうと思って、あまりの面倒さに止めてしまったし、アドレス帳に入っているのも電話番号ばかりだ。これは、Pocket PC が母艦パソコンとの同期により、母艦で管理しているスケジュールをタイムリーに手元にコピーできるためだが、これが iモード端末の予定表でできるようになるとしたら筆者としては魅力的だ。 昨年の「Happy Birthday Pocket PC」でマイクロソフト社のユハ・クリステンセン副社長が、「Stinger という Pocket PC の妹がでます。場合によっては、Pocket PC の地位を取っちゃうかも」というようなことを匂わせていたが、SmartPhone2002 以降では、単なる PDA として Pocket PC を利用していた人は、みんなこっちで十分になるのではないかと思われる。 また、画面サイズが 240 x 320 とスマートデバイスの中では大きい Pocket PC 2002 とは異なり、SmartPhone2002 は、画面サイズが 120 x 240 程度の画面で動くことを求められている。このため、画面の装飾は最低限にし、機能を並べた設計になっている。そのユーザーインターフェースは、ふと、カシオの WindowsCE 3.0 ベースの独自PDA「CASSIOPEIA l'agenda BE-500(米国では、BE-300)」のようにも見える。アプリケーション・ラウンチャじゃ少なくともそっくりだ。 【関連記事】  | | 連絡先 |
■ 連絡先も大きいが、iモード端末並み? SmartPhone2002 の機能でデモされた部分として、連絡先がある。
■ ブラウザは強力な、SmartPhone2002 デモを見てもらうとよくわかるが、SmartPhone2002 の特徴は、やはり .NET デバイスであることである。そのため、搭載されているブラウザも強力である。画面サイズが大きなこともあり、BBC News の画面がしっかり見えている。 もし、SmartPhone2002 が、私の記憶違いでなく、.NET デバイスだとしたら、ブラウザは、XML や CSS に完全対応した Intenet Explrer 5.5 がベースだ。もちろん、Java が動くわけでも、Flash が動くわけでも、ファイルポストができるわけでもないだろう。だから、Pocket PC 以上の表現力はないだろうが、このクラスのブラウザにしてみれば、きわめて強力だといえる。 カンファレンス会場で聞かれたうわさでは、この Stinger では、StrongARM プロセッサが2つ必要だ話している米国のプレス関係者がいたが、通話/通信を制御し、このクラスのブラウザを動かすには、もはや StrongARM 206MHz 1つでは対応できないのかもしれない。  | | BBC Newsのページ |
|  | | 写真もばっちり。速度もなかなか快適そうだった |
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■ SmartPhone2002 〜 Stinger の印象は、面白いがまだ弱い 欧米のような、まだ iモード端末をはじめとする日本の多機能携帯電話が普及していない地域では、この SmartPhone2002 の実現する機能、環境は驚異的といえるに違いない。うわさには、モバイル先進国日本の話を聞いても、動くところをみるまではやはり、人間、体で理解することができないからだ。SmartPhone2002 を採用した携帯電話を発売しようとするメーカーもいくつかあるだろうし、それに飛びつく消費者もいるだろう。 しかし、筆者のように、すでに日常生活の中で iモード端末を使っていた場合、わざわざ SmartPhone2002 にして使いたい機能は、ActiveSync くらいである。しかし、その分、バッテリの持続時間が短くなったり、あまりにも大きすぎる端末になってしまってはやはり使わない気がする。第一、ActiveSync が売りだとしても、今の日本では、パソコンを使わずにメールや、通話を楽しんでいる利用者の方が多い。 当初 SmartPhone2002 が、GSM/GPRS に対応した通信端末としてデビューする点も、日本での展開が難しい理由だ。ご存知のとおり、現在の日本で普及している(普及していく) 通信方式は、PDC/CDMA/FOMA であり、海外企業もこの製品を当面日本では投入することができないだろう。 現在、iモード端末や、日本国内の最新携帯電話を利用している人には、なかなかこの SmartPhone2002 のありがたみは感じられないだろう。しかし、日本の携帯電話業界でも、年々ソフトウエア規模は大きくなり、発売後に大きなバグが見つかることも決して少なくない。今後も、ブラウザの強化、他のデバイスとの通信、既存のインターネットインフラとの整合性を考えた際には、いずれ、日本のメーカーも SmartPhone200x シリーズを採用した製品を投入することもありえるだろう。 大規模ソフトウエアは、規模の n乗に比例して開発が難しくなるが、幸いマイクロソフトはこうした大規模ソフトウエアの開発が得意だ。いまや、マイクロソフトに並ぶ、大規模ソフトウエア開発力のあるソフトウエアメーカーはないのではないかと思うほどである。大きくする必要がないものまで大きいという批判もあるだろうが、その大きなソフトをマイクロソフトは、まあまあ市場の耐えられる短期間で、作り上げてしまうのである。 その意味でも、いつか僕らの携帯電話になるかもしれない SmartPhone2002シリーズ。 使わないと思っても、要望だけはどんどんマイクロソフトに挙げていくべきなのかもしれない。
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