ソニー CLIE PEG-NR70V ロードテスト第7回 とりあえず中間報告

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2002年4月30日(火)版

ソニー CLIE PEG-NR70V ロードテスト第7回 とりあえず中間報告

Pocket PC キラーになるか? Palm OS 5.0 の微妙な時期に登場した魅力的なCLIE

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本稿は、「Pocket PC キラーになるか? Palm OS 5.0 登場前の微妙な時期に登場した魅力的なCLIE「ソニー CLIE PEG-NR70V」ロードテスト 第1回」からの続きです。


■ CLIE PEG-NR70V 中間報告

 というわけで、まだ数日の使用ではあるが、CLIE PEG-NR70V について気がついた点について述べたい。

◎筐体のデザイン/サイズについて

 今回のウリの一つに「オープンスタイル」と「ハードウエアキーボード」がある。これらはPDAにとっては斬新かつ世の中的には見慣れたデザインでなるほど親和性が高そうに思われる。

 しかしながら、筐体の重量も含めて実際にオープンスタイルにて利用する場合には、スタイラスによる入力は厳しくなる。一方、ターンスタイルはこれまでのCLIEのデザインを受け継ぎながらも、前モデルよりも(ほんの僅かであるが)薄いという進化も遂げている。しかしながら、アプリケーションボタンが使えないという致命的な不具合を抱えており、利用シーンが狭められてしまう恐れがある。

◎アプリケーションの動作について

 Dragonball Super VZ 66MHzの効果は相当なものであると言ってよい。これまで重くてPalm向きではないようなソフトウエアでもさくさく快適に起動・動作する。この快適さはもう手放せないであろう。

 また、出荷時に添付されるさまざまなマルチメディア系アプリケーションは必要にして十分であり、機能・操作が洗練されている。

 ちなみに、AudioPlayerにてMP3、ATRAC3を再生するためには、メモリースティックにファイルを落とすのが一般的であるが、PC側のPalm Desktopにてインストールでファイルを指定し、HotSync一発で音楽データを簡単にCLIEに挿入のメモリースティックにコピーすることができる。

 また、反対に内蔵カメラで撮影した静止画データも含めた全ファイルは意識せずともPC側に自動でコピーされている。

 利用者が意識せずとも自動的にバックアップディレクトリに格納されるのはPalmの良さの一つであろう。CLIE+HotSyncとあいまって、Palmのエンターテイメント性は格段に向上したことは間違いない。

 ちなみに、MP3ファイルのHotsyncによる転送レートは筆者の検証では平均12kbyte/s程度で、4分半程度の楽曲ファイルの場合5分程度かかる。

◎ここがこうなればいいのに。

 筆者の独断と偏見により下記のように箇条書きにてまとめておく。

  • キーボードの配列を再考してほしい。
  • アプリケーションボタンの配置を再考してほしい。
  • カメラのシャッター音をミュートできるようにしてほしい。
  • 液晶部の開け閉めにより電源がON/OFFするような仕組みがほしい。
    現状は強制的にHOLDモードになり、規定の経過の後にOFFになる。
  • マイクを内蔵してほしい。ビジネス用途などあらゆる場面で必要。
    MP3ファイルとして録音できれば、さらに利用シーンは広がるであろう。
  • 動画を撮影できるようにしてほしい。

 ここで改めて WindowsCE FAN のスタッフと話をしてみると、CLIE PEG-NR70V とほぼ同価格帯の Pocket PC 2002 (カシオ CASSIOPEIA E-2000 や、NEC PocketGear PG-5000、東芝 GENIO e550X、日本HP jornada568) をみてみると、すでに達成されている機能もあるようだ。例えば、ほとんどの Pocket PC には内蔵マイクがあり、音声を録音することができるという。

 もっとも、Pocket PC 2002 端末の場合、例えば、日本HP の jornada568 では、カメラモジュールはなんと 2万円以上もする。こちらは 35万画素と、CLIE に内蔵されたものよりも1ランク上ではあるが、価格もワンランクかツーランク上。

◎総合評価は?

 いろいろ述べてきたが、このCLIEにはマイナスを補うだけのプラス面がある。もしPalmVx・Visorユーザ、まだPalmを所有したことのない方は、是非購入を検討していただきたい。逆に既にCLIEユーザであるならば自分の利用シーンや現状に不足があるか無いかを考えた上で購入を決断いただきたい。

 いずれにせよ、購入しても満足の得られる製品であるといっておこう。(※ Pocket PC と比べて……という話はここでは触れない!)

■まとめ

 PalmユーザならずともPDAユーザには周知の事実であるが、ソニーがPalm Inc(当時3Com)との提携を発表したのは1999年11月である。その後2000年2月に3Comから独立したPalm,Inc.が、同年3月本格的に日本に進出して早2年だ。

 PalmOSのわかり易さと軽快さに魅了されてPalmユーザになった人が多く、後発参入にも関わらず独自の設計思想とパッケージングにより、あっという間にPalm端末の中でも突出し他を圧倒する存在となったCLIEを横目に見ていたユーザも多かったのではないか。私もそういうユーザの一人であった。

 しかしながら、我々が考える以上のスピードでソニーは急速にPalmOSを別のものに昇華させつつある。本製品はその過程が手にとるように実感できる数少ない存在と言える。今後の更なる進化に期待したい。

 なお、この後のロードテストでは、Pocket PC と差が出易いと思われる、CLIE のインターネット接続機能(Webブラウザやメール) について紹介していきたいと思う。



ソニー CLIE PEG-NR70V ロードテスト第7回 とりあえず中間報告

Reported by とうどう


Last-modified: Sun, 24 May 2009 23:45:30 JST (3832d)