日立のWindows CE.NET端末「NPD-10JWL」に迫る! 【第1回】NPD-10JWL の特徴をチェック

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2002年5月17日(金)版

日立のWindows CE.NET端末「NPD-10JWL」に迫る! 【第1回】NPD-10JWL の特徴をチェック

Windows CE.NET、XScale、無線LAN内蔵のPDA


今回掲載の情報は、あくまで開発中の試作機に基づいたものであり、製品版においては細部が変更される可能性があります。

Windows CE.NETベースで、
無線LAN内蔵の日立「Net-PDA」

■はじめに

 2002年1月8日、マイクロソフトからWindows CE 3.0の後継OSとなる「Windows CE.NET」が発表されると同時に、日立製作所からWindowsCE .NETを搭載した端末「NPD-10JWL」が発表された。

 日立といえば、これまでにもWindows CE1.0/2.0を搭載したキーボード付き端末「ペルソナ」を発売していたものの、ここ数年は目立った動きがなかったが、まさに満を持しての新機種発表となった。

 「NPD-10JWL」の大きな特徴は、WindowsCE.NET、XScale PXA250 400MHzの高速CPU、無線LAN内蔵といった、ビジネスユースを想定した高いスペックに加え、Pocket PC端末にあるようなボタンを排した、シンプルなボタンレスデザインである。

 なお、「NPD-10JWL」は企業ごとにカスタマイズして出荷することを前提としたビジネス向けの情報端末として展開され、一般コンシューマ向けの展開は今後の反応次第とのことで、われわれ一般ユーザーが入手できる可能性はかなり低いようであるが、強力なネットワーク機能、マルチメディア機能を備え、今後登場するであろうPocket PCの未来像を感じさせるような、先進的で、興味深い端末に仕上がっている。

 今回、WindowsCE FANでは「NPD-10JWL」の試作機をお借りすることができたので、その特徴をチェックしてみよう。


■Windows CE.NET日本語版はここが進化した!

 「NPD-10JWL」のOSが Windows CE.NET日本語版であるという事は説明したとおりだが、この新OSが以前のOSから強化された点や搭載されるソフトウェアを簡単にまとめてみよう。

 ・Bluetoothや802.11無線LANなどの無線技術をネイティブでサポート
 ・暗号化や認証などの高度なセキュリティと信頼性
 ・.NET Compact Framework に対応
 ・Internet Explorer 5.5 とXML 3.0に対応
 ・Windows Media 8 をサポート
 ・VoIP(音声通話)に対応したMSN Messenger


バージョン情報。WindowsCE.NET、
XScale PXA250プロセッサである。
回転表示も可能なInternet Explorer 5.5

MSN MessengerはVoIP(音声チャット)対応!
Windows Media Player 8 を搭載。

 搭載されているソフトウェアの詳細は次回に詳しく触れるが、Windows CE3.0と比べて、マイクロソフトの「.NET戦略」に関連した機能が大幅に強化されていることが分かるだろう。


■「NPD-10JWL」のファーストインプレッション

 「NPD-10JWL」を紹介するときに、Windows CE.NETという新OSに話題が集まることが多いが、ハードウェア的に見ても非常に斬新で面白い端末である。
 まずはWindows CE.NET端末の日立「NPD-10JWL」、Windows CE 3.0端末であるカシオ「l'agenda BE-500」、Pocket PC 2002端末のNEC「PocketGear」を比較してみた。(左下の写真を参照)
 

端末サイズを比較。左からNPD-10JWL、
l'agenda BE-500、PocketGear。
厚さはほとんど同じだがボタンレスが新鮮。
「NPD-10JWL」の左側面。左端に見えるのがジョグダイヤル。
SD/MMCカードスロットも本体に搭載。

 写真を見て特徴的なのは、「NPD-10JWL」の前面にボタン類がなく、非常にコンパクトですっきりしている点である。(とはいっても画面サイズは3.5型でPocket PC端末と同じで、さらに無線LANを内蔵しているというから驚きだ)

 このボタンレスデザインを実現するために採用されたのが、ソニー製品でおなじみの「ジョグダイヤル」である。ジョグダイヤルを回して選択・スクロールし、そのまま押し込めば「決定」というのが基本操作であるが、本体を持ち替えることなく片手で操作することができる。
 加えて、ジョグダイヤルの隣には「Back(戻る)」ボタンがあり、インターネットの閲覧時などでも、アドレスの入力以外はすべて左手一本で操作でき、非常に操作性が良い。(本体左上にはストラップを取り付けるための穴もある。)

 また、日立オリジナルのジョグダイヤル対応ランチャーソフトも目を引く点の一つであるだろう。デスクトップPCでおなじみのいわゆる「デスクトップ画面」も選択できるが、ジョグダイヤルを使った操作に慣れてくれば意外と使いやすい。

日立オリジナルの「サークルメニュー」
ジョグダイヤルでの操作性が◎
PCでおなじみのデスクトップ画面も選択可能。


■CFカードなどはオプションのアダプタを装着して対応

 「NPD-10JWL」がコンパクトな理由には、前面のボタンが省略されている他に、本体に内蔵するメモリカードスロットがSD/MMCカードスロットのみである点もある。
 ではどうやってCFカードを使うか、というとオプションのアダプタを利用する。今回お借りした中には、PCカード、CFカード、拡張バッテリーの3種類があり、それぞれのアダプタにバッテリーが内蔵されているのもうれしい。
 アダプタの厚さは本体の半分程度で、本体裏に装着する。「NPD-10JWL」付属のクレードルは、当然ながらアダプタを装着した状態でも使用することができる。

「NPD-10JWL」の拡張アダプタ。
左からPCカード、CFカード、拡張バッテリー。
「NPD-10JWL」に拡張アダプタを装着。
アダプタの厚さは本体の約半分。


■おわりに

 日立から登場した初の Windows CE.NET搭載機「NPD-10JWL」。業務用とはいえ、随所に先進的な取り組みが光る、面白い端末に仕上がっているようだ。
 特に、無線LANを内蔵した点、ジョグダイヤルを搭載した点などは、次世代のPocket PC端末にも少なからず影響を与えることだろう。(ただし、十字キーやボタンが無いとゲームをやるには厳しそうだ。)

 次回は、無線LANや内蔵ソフトを使いながら「NPD-10JWL」のハードウェア・ソフトウェアスペックを分析してみる。

→ 第2回へ



日立のWindows CE.NET端末「NPD-10JWL」に迫る! 【第1回】NPD-10JWL の特徴をチェック


Reported by うっきー


Last-modified: Sun, 24 May 2009 23:45:30 JST (3847d)