今度はIP電話(VoIP)だ。 ザウルスでインターネット内線電話しよう

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2002年10月11日(金)版

今度はIP電話(VoIP)だ。 ザウルスでインターネット内線電話しよう

CEATEC JAPAN 2002 ブロードバンドの先に、次が見える



■ はじめに

 ザウルスは電子手帳として生まれて、MI-E1シリーズで明確にモバイルテレビを目指した。仕事はもちろん、パーソナル・エンタテインメントにも使える端末だ。一方でこの夏発売された SL-A300 は、もう一度基本に立ち返り、シンプルで、スマートに使える電子手帳の正常進化系となっているようにみえる。一方で、OS には Linux を採用し、ザウルスの世界にオープンソースプログラマの力を呼び込もうとしている。

■ ザウルスでインターネット電話

 こうした中で、シャープブースで展示されていたのが、ザウルスでのVoIPのデモンストレーションだ。VoIPは、Voice over IPの略称で、電話回線ではなく、インターネット回線を利用して、普通の電話を行うことができる仕組みだ。最近では、NTTコミュニケーションズのOCN Phone や、Yahoo BB の BBフォンなど、ADSLインターネット事業者でも続々とインターネット回線を利用して電話を行うことができるサービスが始まっている。これらは、専用の電話機を使ったり、PCを使うものが多いが、シャープの展示では発売されたばかりのSL-A300 や、米国版の SL-5500 等を利用して IP電話ができるようになっていた。

 仕組みとしては下記のようなものだ。

 まず、シャープザウルス本体に「IP Phone v0.1.7」というソフトウェアがインストールされている。ザウルス本体は無線LANで、アクセスポイント経由で、複数のザウルスがお互いに通信することができるようになっていた。
 本体にイヤホンマイクをつけて音声会話を行うことができる。マイクで入力された音声はザウルス自身でエンコードされ、無線LAN経由で相手のザウルスに到着、そこで再生される。

■ 音質は良好、しかし音声は2秒程度遅延

 会場では、このザウルスで実際に通話を体験することができた。説明員の方と筆者で1台ずつもっての会話だ。

 さっそくイヤホンマイクを耳にあててみた。しかし、なかなかな音声が聞こえてこない。「?」と思ったところで声が聞こえてきた。「???」と思って聞いていると、音声はなかなか明瞭だ。少なくとも携帯電話よりはずっとよい。こちらも話してみたが、相手も特に聞こえにくいといったようなことはなかったようだ。CEATEC JAPAN 2002 のシャープブースは通話している間も、混雑して背中を押されているような状態で騒がしかったが、十分聞きやすかった。

 しばらく話してみて気が付いたが、音声がおおよそ 2秒程度遅れている。説明員の方のお話では、ソフトウェアの改善により解決されるのでは? とのコメントだった。もっとも、まったく遅延がないサービスにすることはできないようだ。

■ おわりに

 このIP電話のソフトウェアは、実際にはシャープとしては、シャープが配布するか、NTTコミュニケーションズのようなキャリアが配布するかは不明だが、いずれにしてもソフトウェア自体は、無償配布に近いイメージのようだ。
 そして、内線電話として利用する際は利用料はかからず、普通の電話や携帯電話と通話するときに、NTTコミュニケーションズに使用料を支払うというイメージになるようだ。詳しいことは、シャープでも分からないとのこと。

 私的な感想となるが、ザウルスで使う音声通話の品質は、同じ CEATEC JAPAN 2002 の他の企業ブースで紹介されていた、専用のIP電話機に比べるとやはり2ランク程度落ちるように感じた。音の切れやクリアさという意味での音声のコーデックは十分優れているのだが、音声の遅延が発生するのは致命的だ。自分がしゃべり終わって、数秒しないと相手の声が聞こえてこないので、会話していてかなり不安な気持ちになった。

 一方で、同じ VoIP を利用するユーザー同士なら、ADSLや HotSpot の利用料だけ払っていれば電話代がかからないのは魅力的に見える。ぜひインターネットのカルチャーを最大限に活かして、無料のベータ公開などを積極的に行って、早く完成度の高いソフト&サービスに仕上げてもらいたいところだ。



Reported by けいたん


Last-modified: Sun, 24 May 2009 23:45:30 JST (3769d)