ソニーCLIE PEG-NX70V 第3回 新搭載XScale(ARM系)とPalmOS5

このページをDeliciousに追加 このページをはてなブックマークに追加 このページをYahoo!ブックマークに追加

2002年10月23日(水)版

ソニーCLIE PEG-NX70V 第3回 新搭載XScale(ARM系)とPalmOS5

XScale PXA250 200MHz搭載のPalm互換機、CF/MSの2スロット内蔵

← 戻る  

本稿は「ソニーCLIE PEG-NX70V 第1回 PEG-NX70V がやってきた」の続きとなります。

■ はじめに

 さて、本レビューも3回目を迎えることとなり、いよいよ電源ON!!… といきたいところなのだけど、ちょっと一休み。今回は本機種の周辺事情を紹介しよう。

これが新搭載、CFカードスロット!

■ 旧モデルと見た目はそっくりだよね。だけど…

 本機種「PEG-NX70V」(以下「NX70V」)だが、一見すると旧機種「PEG-NR70V」(以下「NR70V」)のマイナーチェンジモデルのように感じる。確かにパッと見、大きく変わった点といえば、CFカードスロットが新たに内蔵されたことくらいだ。実売価格も発売直後で約6万円といったところで、その点もやはり大差ない。

 ところが中身をのぞいてみると、似ているのは外面だけ。内部的には大きな違いがある。その違いは何かというと、旧機種 NR70V では、CPU に「DragonBall VZ(Motorolla社)」、OS に「PalmOS4」を採用していたのに対し、本機種 NX70V は、CPUに「XScale PXA250」(Intel社)、OSに「PalmOS5」を採用している点だ。このCPUとOSの関係、非常に密接なものがあるのでまとめてちょっと解説してみようと思う。今回は文字が多くなってしまいそうだけど、どうか勘弁!


【NX70VとNR70Vの違い】
 新機種 CLIE PEG-NX70V旧機種 CLIE PEG-NR70V
CPUIntel XScale PXA250 (200MHz)Motorolla DragonballVZ (66MHz)
OSPalm OS5Palm OS4

純正オプション、CFカードサイズの無線LANカード

■ PalsOS5の概要

 PalmOS5は、需要の低迷が続くPalm市場に一石を投じるべく投入された新進気鋭のPalmOSであり、実は NX70V は同OSを採用する、世界初の端末なのだ。以下に PalmOS5の特徴をまとめてみた。

  • (パフォーマンス)マルチタスク、マルチスレッドでのアプリケーション動作をサポート
  • (セキュリティ)米RSA SecurityのRC4アルゴリズムベースの128bit暗号化機能、SSL 3.0/TLS 1.0サービスのサポート
  • 高解像度スクリーン(320*320)をサポート
  • (ネットワーク)無線LAN(802.11b)への対応
  • (マルチメディア)CD品質のデジタルオーディオの録音・再生に対応
  • (その他)Javaサポート、VPNクライアント機能(外部ソフトが必要)

 アプリケーションの高速化等地味な内容が多いが、例えば、目立つところでは、PalmOS5 では、初めて無線LANがサポートされたことが分かる。無線LAN機能は、今回の CLIE PEG-NX70V の目玉機能の一つだが、これは、CLIE 独自の機能ではなく、Palm OS5の機能として用意されたものであることがお分かりいただけるだろう。元々、「ネットワークに弱い」が通説だった Palm も、ネットワーク的に見ると、この PalmOS5 から大きく進化したといえそうだ。

■ PalmOS5とCPU、そしてWindowsCEとのチョットした関係

 また PalmOS5の大きな特徴として、「ARMアーキテクチャの高性能CPU上での動作が可能になった」ことがある。一応豆知識として解説すると、「ARM」とは英ARM社のことを指しており、"ARMアーキテクチャのCPU"とは「英ARM社の開発したアーキテクチャ(大きく言うと命令セット)を採用したCPU」だと考えてもらえればいいと思う。そしてARMベースのプロセッサは、多くのベンダによって開発されている。(本当はゆっくりARMの話もしたいのだけど、長くなってしまうので… ちなみに、携帯電話等で ARMプロセッサは多く採用されている)

 この結果、NX70V は、ARMベースのCPU、Intel XScaleプロセッサを採用することで、旧機種 NR70V に対し、クロック周波数比にして実に3倍の処理性能を得るに至っている。(詳しくは次回に示すスペック比較表で!)

 一点興味深いのは、ARMといえば、当サイト「WindowsCE FAN」で扱っている Pocket PC 2002 端末以降 StrongARM / XScale PXA250 という ARMアーキテクチャのCPUを採用する流れとなったことだ。つまり、PDAの二大巨頭としてシノギを削っていたはずのPalm陣営と Pocket PC陣営だが、気づいてみれば両者ともに同じ Intel XScale PXA250 プロセッサを採用している。

 Palmは元々、非力なCPUでもシンプルなOSのおかげで快適な動作!というのがコンセプトのひとつであったと筆者は思っているのだが(思い込みもあると思う)、結局は、多機能化へのニーズ→高性能CPUの採用という流れに迎合せざるを得なかったと言える。なかなか感慨深いものがある。

 次回は今回掲載できなかった、旧機種とのスペック表比較とかを掲載する。早く動作画面を見せろ!っという方には大変申し訳ないが、もうちょっとだけお付き合いいただきたい。。。 (ご要望はこちらまで。)




ソニーCLIE PEG-NX70V 第3回 新搭載XScale(ARM系)とPalmOS5

Reported by きとぷん


Last-modified: Sun, 24 May 2009 23:45:30 JST (3898d)