HP が Palm を 1,200億円で買収。HPの資金と Palm webOS で iPhone、Android と真っ向対決へ

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HP が Palm を 1,200億円で買収。HPの資金と Palm webOS で iPhone、Android と真っ向対決へ

■トピックスの内容

現地時間の 2010年4月28日、米HP (Hewlett-Packard) は、米 Palm を買収することに合意したと発表した。買収総額は 12億ドル (約1,200億円)。この買収によって、米HPの世界的な PCメーカーとしての資金力、販売力、スケーラビリティと、Palm の強力なユーザーインターフェースや、モバイルビジネスに経験の厚い経営層と才能あふれるエンジニアチーム、そして、 Palm webOS、その他の知的財産を得ることができるという。

Palm は、スマートフォンの前世代である PDA 時代に一世を風靡した企業だ。1992年に設立され、1996年に最初の製品を発売。限られたハードウェアリソースを効率的に使うソフトウェアセット、シンプルだが機敏に反応するユーザーインターフェースは、「Zen (禅) of Palm」と呼ばれる設計思想で統一されており、日本のファンも多かった。

特に、2000年にはソニーが、Palm OS 搭載の「CLIE」を発売し、人気となった。しかし、2004年9月の PEG-VZ90 を最後にソニーが撤退すると日本での Palm 機はなくなってしまった。

その後、時代はスマートフォンへと向かうが、Palm は米国で「Palm Treo」を発売し、人気を得たが、新 OS の開発に手間取り、Windows Mobile 搭載の「Treo」を発売するなど一時人気を取り戻していたが、iPhone の登場とともに衰退の一途をたどった。日本でも、2005年12月の ウィルコム「W-ZERO3」以降、スマートフォン時代に突入し、その勢いは強まるばかりだが、そこでは「Palm」というブランドは過去のモノとなってしまっている。

2009年、Palm は、米国において、「Palm webOS」という iPhone や、Android を強く意識した新しい Palm OS と、それを搭載したハードウェアを発売している。しかし、iPhone や Android の販売に追いつくことはなく、巨額の赤字を抱え、買収に至ったということのようだ。

HP の発表内容、1,200億円という高額の買収金額、などから察するに、今回の買収を気に iPhone や、BlackBerry などを相手に回して、勝てる気満々のようだ。果たして、どんな戦略を思い描いているのだろうか。

■ HP の考える買収の効果

下記のような両社の強みを組み合わせることができるという。

● HP

  • 豊富な資金
  • モバイル戦略へのコミットメント
  • トップクラスの PCメーカーであることのスケール
  • ワールドワイドの販売網
  • Palm プラットフォームへの追加投資

● Palm

  • Palm webOS という モバイルOS、プラットフォーム
  • 統一されたユーザー・エクスペリエンス
  • 価値のある知的財産
  • エンジニア資産
  • モバイル市場で鍛えられた経営チームという資産

■ HP が手に入れる Palm の資産

  • Palm webOS
  • スマートフォン、モバイル関連特許 1,600件
  • Palm 社の多数のエンジニアと経営陣


HP が Palm を 1,200億円で買収。HPの資金と Palm webOS で iPhone、Android と真っ向対決へ


Last-modified: Sun, 24 May 2009 23:45:30 JST (3653d)